いま聴きたい、元気の出るCD/SACDソフト

『角田健一ビッグバンド30周年無観客ライブat紀尾井ホール』が本日発売

公開日 2021/01/25 16:41 季刊オーディオアクセサリー編集部
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オーディオチェックソースとしても定評の作品群を有する「角田健一ビッグバンド」が、結成30周年を記念した新録CD/SACDソフト『角田健一ビッグバンド30周年無観客ライブat 紀尾井ホール』(KTBB-010、定価3,000円、税抜)を1月25日に発売した。

『角田健一ビッグバンド30周年無観客ライブat 紀尾井ホール』(KTBB-010、定価3,000円、税抜)。ツノケンバンド5年ぶり10枚目のアルバム

「角田健一ビッグバンド」は1990年に結成され、作・編曲家、バンドリーダー、トロンボーン奏者の角田健一氏による “スイングから武満徹まで” の幅広いレパートリーを持つ。定期公演のほか、これまでにCDアルバムを13枚リリース。ビッグバンドジャズの魅力を余すことなく表現して好評を得ている。

今回の作品は、本来、結成30周年公演が年4回予定されていたもののコロナ禍のなかで余儀なく中止となり、2020年12月5日に無観客の配信ライブとして紀尾井ホールで開催された模様を収録。 “ツノケンバンド” の魅力を、お家でゆっくりお聴きいただきたいという願いを込めて、無観客ライブ作品として企画された。

既にオーディオファイルから好評の角田健一ビッグバンドシリーズ『BIG BAND SPECIAL』同様に、ミキサーズラボの内沼映二氏のミキシング、菊地 功氏のマスタリングによる、高音質のSACDとCDのハイブリット盤として制作されており、クオリティにもこだわった作りとなっている。

ビッグバンドの王道からラテンまで、2020年12月5日に紀尾井ホールにて無観客ライブで収録

試聴すると、開幕からノリの良い軽やかなサウンドで、切れがよく厚みのあるビッグバンドならではの心地よさに包まれる。スタジオ録音では味わえない臨場感満点のサウンドで、紀尾井ホールの特等席に出かけたかのよう。無観客収録だけに余韻がたいへん豊かで美しく、それでいて各楽器のニュアンスは明瞭で味わい深くバランスにも優れる。心地よいタムの切れやベースの沈み込み、ブラスの艶も良く、演奏と音をじっくりと楽しませてくれる。

ビッグバンドを前にして観客は自分だけという、実に贅沢なスペシャルコンサート。聴き進めると、各曲のエンディングに拍手喝采がないのが不思議な印象だ。曲順も流石で、1曲目「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」からテンポ良くスタート、しっとりとした「ムーンライト・セレナーデ」をアンコールとした10曲で構成。テンションが高すぎて聴き疲れするCDソフトも世の中にはあるが、本作はツノケンバンド30周年の聴かせどころを非常によく心得た演奏を楽しませてくれる(収録曲などはこちらを参照)。

一日中外へ行かずにストレスやフラストレーションが溜まった時にも、このディスクを聴けば、沈んだ気持ちを高揚させてくれて気分爽快、思わず身体が乗ってくる。ビッグバンドの魅力を満喫でき、聴き終えて “聴いて良かった” と思わせる、心地よさ満載の作品に仕上がっている。

なお今回のライブは、10曲を収録したCD/SACDソフトの本作のほか、16曲を収録したDVD作品『角田健一ビッグバンド30周年DVD』(KTDV-001、定価4,000円、税抜)としても4月に発売予定。こちらは映像つきでじっくりと楽しむことができる。いずれも発売元は角田健一ビッグバンド事務所となる。

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