3年間かけて開発した最上位機

読者が体験!オーディオテクニカの旗艦MCカートリッジ「AT-ART1000」イベントレポート

公開日 2016/07/28 10:00 ファイル・ウェブ編集部
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■来場者の生の声をレポート

イベントの最後には、来場された方々の疑問や質問に答えるコーナーを座談会形式でご用意させていただきました。


なかでも印象的だったのは、ART1000の音に対するご感想です。「まず感じたのは、抜けの良さ。いわゆる昔ながらのアナログサウンドを思い描いている方は違和感を覚えるかも知れないですね。でも、盤に刻まれた音っていうのはこういうものなんだろうと感じました。演奏者が表現したかったことを生々しく引き出してくれると思いました」

「カンターテ・ドミノでのAT33SaとART1000の比較試聴は面白かったです。AT33Saも、パイプオルガンの音はこっちの方がいいのでは?と思いましたが、コーラスの部分になって軍配はART1000に上がるなと。オルガンと声、各パートの描き分けがきちんとできている。そして、祈りの気持ちまで伝わってくるような感じがしました」

「昔発売された他社の同型式カートリッジを持っていて、実は既にART1000を自宅でも聴く機会があったんですが、衝撃的な音でした。CDとアナログの聴き比べなんかは、自宅ではさらに違いが分かりましたね。それと、針が落ちた時の音がいいんです。なのでもう購入予約してしまいました(笑)」という方もいらっしゃいました。

そしてやはり話題にのぼったのは「価格」。「60万円という価格になった理由は?今までのカートリッジづくりとどう違うの?」という疑問に対し、小泉氏は「たとえばカートリッジを組み立てる時間。成瀬の工場でひとつひとつ手作りしているのですが、でき上がるまで既存のものと比べて10倍近くかかっています。ダイレクトパワー方式は本当に難しい機構なんです。なので量産可能になって、みなさんに聴いていただけることは非常に嬉しいです」と答えていました。


また、機構に関する質問も飛び出しました。「コイルはカンチレバーに固定してあるのですか?」という質問には「はい、ごく薄い接着材に覆われて、カンチレバーに接着してあると思ってください。なので万一ブラシの先が触ってしまった!というときも、コーティングされているのですぐ切れてしまうということはありません」(小泉氏)とのことでした。

会場では5倍モックをみなさんにも触っていただきました

そして「どう掃除したらいいのでしょう?」という質問も。それには「スタイラス周りはコイルに当たらないよう掃除していただければと思いますが、コイルの部分は触れずに風で吹き飛ばす等のお手入れがいいかと思います。ただ、チリがついたからと言ってすぐに使えなくなるということはありません。長年使って傷んでしまった場合は修理プログラムも用意しているので、ぜひご利用ください」と案内していました。

イベント終了後も多くの方が会場に残り、熱心に色々な質問をされていました

   ◇  ◇  ◇   


「AT-ART1000」は全国の特約店にて試聴・購入いただけます。今回のイベントには参加できなかったけれど、「AT-ART1000」のサウンドを聴いてみたい! という方はぜひ、こちらの特約店一覧をチェックして、お近くのお店に足を運んでみてください!

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