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公開日 2011/08/26 10:58

東芝“REGZAブルーレイ”の「スマホ連携」活用術 − 対応アプリを徹底検証

クラウドサービスをもっと便利に使う
レビュー/折原一也
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7月に地上デジタル放送への移行が完了し、デジタルレコーダーの“買い換え”需要の高まりからも、新たなブームが巻き起こっているBDレコーダー。そのBDレコーダーに新たなトレンドが到来している。“スマートフォン連携”機能の採用だ。読者の方々もガラケーからiPhone/Androidスマートフォンに乗り換えたという方が多いと思うが、BDレコーダーなどAV機器との連携機能を上手に活用できているだろうか。

東芝では同社のテレビ/レコーダーとスマートフォンなどを連携させるクラウドサービス「レグザAppsコネクト」を昨年の秋からスタートさせ、今日までにiOS版/Android版の対応アプリを数多く開発・提供してきた。

今回は筆者が所有する東芝のAndroidスマホ“REGZA Phone”とiPhone 3GSを使って、「レグザAppsコネクト」のサービスと、それぞれのアプリの機能と使い勝手をあらためて検証してみる。テストに使用した機器は、BDレコーダー“REGZAブルーレイ”の「RD-BZ700」、薄型テレビ“REGZA”「47ZG2」「32ZP2」という組み合わせだ。

東芝“REGZA ZG2”

東芝“REGZA ZP2”


Android搭載“REGZAタブレット”も用意した

「レグザAppsコネクト」により、いち早くスマートフォン対応を実現

まずは昨年11月にiOS版がリリースされ、以後Android版、PC版が立て続けに登場してきた「レグザAppsコネクト」の初代アプリ「RZタグラー」(関連ニュース)から復習しておこう。本アプリでは、スマートフォンやタブレットのタッチパネル画面を活かしたリモコン操作が行える。「RZタグラー」では、ホームネットワーク上にあるREGZAやREGZAブルーレイを、同じネットワーク上のスマホでリモコン操作できる。これだけでなく、後で触れる「タグ作成機能」が「RZタグラー」の真骨頂だ。「RZタグラー」から、タグ作成機能を省略したアプリ「RZコマンダー」も用意されている。

「RZタグラー」「RZコマンダー」など「レグザAppsコネクト」のアプリは、iOS版はAppStore、Android版はAndroidマーケットで提供されている

あらかじめスマートフォン側とレコーダー側でID/パスワードを登録。アプリの側ではサーバーへのアクセス用に「HDEXサービス」のアカウントも登録しておく

「RZタグラー」の操作感だが、メインリモコンをはじめ、機能/再生/チューナー/ジェスチャーと、各モードごとにリモコンのページを切り替えて使うことになるので、ハードリモコンより操作性が圧倒的に良くなるわけでもない。ジェスチャー画面はユニークな機能だが、割り当てられているアクションも再生/停止など基本操作に限られているので、普段使いではやはりハードリモコンの方が便利に感じてしまう。

「RZタグラー」では、メイン/機能/再生/チューナー/ジェスチャーの各モードがページごとに割り当てられている

スマートフォンはあくまでも「リモコン」なので、録画タイトルの一覧表示や編集、機器設定などの操作についてはテレビやレコーダーの画面を見ながら行うことになる

一方で「RZタグラー」を使うメリットも、もちろんある。一つは無線LAN経由でコントロールすることになるので、赤外線リモコンのように、操作の際にレコーダーやテレビの側に向く必要がないこと。これは思いのほか、操作の負担を軽減してくれる。もう一つは東芝の「レグザAppsコネクト」に対応する製品を複数所有している場合。それぞれの製品の設定を済ませておけば、スマートフォン上で操作したい製品を切り替え、1台のリモコンで何台ものテレビとレコーダーが操作管理できる。このメリットは大きいと思う。

初期設定からレコーダーとテレビを登録しておく。「レグザAppsコネクト」に対応する製品であれば、複数機を一元管理できるので東芝製品のファンには使い勝手が良くなるはずだ


「RZタグラー」の“タグ機能”を有効活用したい

「タグ」機能は、対応する液晶テレビREGZAやREGZAブルーレイなどのレコーダー機器で録画した番組に、“仮想のチャプター”的な「タグ情報」を記録しておいて、作成したタグのデータを対応機器のユーザー間でシェアできる「レグザAppsコネクト」の特徴的なサービスだ。「RZタグラー」でリモコンの「メイン」画面から録画済みの番組を選択し、再生モードの画面から「タグ」ボタンをタップするだけで簡単につくることができる。番組再生後に「タグリスト一覧」のボタンをタップすると、関連タグを「サーバから取得する」メニューが表示される。これをタップすると、「レグザAppsコネクト」のサーバー上にユーザーが公開したタグが一覧表示される仕組みだ。

番組の再生中に「タグリスト一覧」ボタンをタップ

「タグ」が公開されている番組であればサーバーから一覧を取得できる

タグは「レグザAppsコネクト」対応機器のユーザーによる投稿が中心となるので、現在のところはまだ「タグ」が公開されている番組とされていない番組にバラツキが見られる。今回筆者が試した感触では、サッカーの試合や音楽番組では比較的多くのタグがアップされているようだ。

サッカー日本代表の試合でシュートシーンを探す際にタグは便利に使える

音楽番組にもタグが公開されていることが多かった

スマートフォンの画面で見出しを選んで再生できる操作性は抜群なのだが、タグの機能自体はもっとユーザーに活用されて良いはずだと思う。「RZタグラー」では、リリース後のアップデートにより、レコーダー本体で設定したチャプター位置やチャプター名をRZタグラーに取り込み、タグやタグ名として自動で取得できるようになった。PCでもWindows版/Mac版両方の「RZタグラー」が利用できるので(関連ニュース)、対応機器を所有している方々はぜひ「レグザAppsコネクト」を体験してみてほしい。


実は他社製レコーダーでも使えるアプリ「RZ見るナビ」

6月末からは「レグザAppsコネクト」の新しいアプリとなる「RZ見るナビ」(iOS/Andoroid)も公開された(関連ニュース)。このアプリをスマートフォンにインストールしてネットワークに接続すると、同じネットワーク上にあるDLNA対応のサーバー機能を持つREGZAブルーレイや、RDシリーズの旧機種を含めたレコーダーに録画した番組などをスマートフォンからコントロールし、DLNA対応のレンダラー機能を持つREGZAの対応するテレビに表示させることができる。いわゆるDLNAのコントローラーアプリという位置づけだ。今回はBDレコーダー「RZ-BZ700」とテレビ「32ZP2」を使って、実際に「RZ見るナビ」の使い心地を検証してみた。

操作性については、なかなか実用性が高いと感じた。「RZタグラー」と同様にリモコン機能も用意されている。レコーダーやテレビの電源操作はもちろん、複数の対応機器があれば、それぞれの視聴切換の操作や、DLNA配信の操作も手元で行える。

まずはサーバー機器を選択する


録画済みの番組リストが表示され、フォルダもそのまま使える

出力先の機器を選択して再生を開始する

ちなみにリモコンのほかにも、「RZタグラー」と同じタグリスト機能も利用できるので、タグの参照や作成も楽しめる。

また今回のテストで「RZ見るナビ」に公式対応していないDLNA対応のサーバー機器でも、アプリのDLNAコントローラー機能で利用できることがわかった。筆者の視聴室にリファレンスとして用意しているソニーのBDレコーダー「BDZ-AX2000」、日立の録画テレビ“Wooo”「L42-XP07」で録画した番組も、「RZ見るナビ」からアクセスし、“REGZA”に表示させることができる。さすがにタグ機能までは利用できなかったが、DLNAコントローラーとしての使い勝手については、他のDLNA対応のコントローラーアプリと同様の使い勝手が得られた。かなり“遊べる”アプリだと思う。


ほかにも東芝ならではのアプリが充実する

「レグザAppsコネクト」対応のアプリには、他にもオリジナリティ豊かなアプリがあるのでご紹介しておきたい。iOS/Android版ともにリリースされている「RZ声優リモ」(関連ニュース)は、いま人気の女性声優6人がナレーションを担当した、個性的な“しゃべるリモコン”アプリだ。実際の機能や操作性については「RZコマンダー」をベースにしている(無料ダウンロードは2011年9月10日まで行える)。またAndroidスマートフォン向けにはデザインのバリエーションも豊富な「RZアートリモコン」が公開されている。

「RZ声優リモ」は声優のセリフを楽しむだけでも面白い

「RZ現在番組」は全チャンネルの現在の番組、次の番組を手元でチェックできる。

「レグザAppsコネクト」には実用的なものから、遊び感覚に優れるものまで様々なアプリが提供されている。今後は外出先からスマートフォンを使って録画予約したり、また逆に録画した番組をスマートフォンでも視聴できるような使い勝手を実現してもらいたいと思う。今後の対応製品の登場に期待したいところだ。


◆レポート:折原一也
コンピューター系出版社編集職を経た後、フリーライターとして雑誌・ムック等に寄稿し、現在はデジタル家電をはじめとするAVに活動フィールドを移す。PCテクノロジーをベースとしたデジタル機器に精通し、AV/PCを問わず実用性を追求しながら両者を使い分ける実践派。

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