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公開日 2009/05/15 18:51

パナソニック、2008年度連結業績を発表 − 構造改革費用かさみ約3,800億円の赤字に

今期も赤字を予想
Phile-web編集部
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パナソニック(株)は、2008年度の連結業績を発表。発表会には同社代表取締役社長の大坪文雄氏が出席した。

大坪文雄社長

業績は今年2月に修正した見通し(関連ニュース)から大きく変わらず、売上高は前年度比マイナス14%の7兆7,655億円、純利益は3,790億円の赤字となった。営業利益は729億円の黒字を確保した。

2008年度の連結業績

部門別では、デジタルAVCネットワーク分野の売上高は3兆4,920億円と前年度比13%の減収。このうちAV機器部門では、液晶テレビは前年比29%増収の3,385億円となったが、プラズマテレビは8%減の5,759億円の売上げにとどまった。またデジカメについても売上高が前年度比マイナス15%となった。また、カーエレクトロニクス部門も前年度比19%と減収率が高かった。

2009年度は「昨年度以上の厳しい経済環境が続く」とし、売上高7兆円と前期比10%の減収と予想。同社では「世界的な不況と需要縮小、新興国市場や低価格品へのシフトなどの市場構造変化が同時に起き、2008年度よりさらに厳しい状況が続くものと思われる」としている。営業利益は前期比微増となる750億円と予想するものの、純損失は1,950億円と、依然として赤字が続くと予想している。

2009年度の業績予想

2009年度の事業別業績見通し。デジタルAVCは10%の減収ながら営業利益は増やす計画

このような状況のもと、同社では市況回復時に大きく飛躍することをめざし、「事業の選択と集中」「グローバル拠点戦略」を軸に、撤退すべき事業の見極め、成長事業への経営資源シフトなどを行っていく。

商品戦略では、「超・つながる」「超・省エネ」「徹底したユニバーサルデザイン」をキーワードに魅力ある製品を開発。デジタルAV事業については、プラズマパネルを製造する尼崎第5工場と、IPSアルファテクノロジ姫路工場への大型投資を一部抑制するものの、薄型テレビ事業の拡大を計画。NeoPDPやIPSαパネルをベースに、商品力とラインナップの強化を図る。同時にコスト低減も行うことで、販売台数を2008年度の1,005万台から2009年度は1,550万台へと、約1.5倍に伸ばすことを計画。これが達成すればシェアは12%程度になるという。なお、2009年度に販売計画している1,550万台の内訳は、プラズマが775万台、液晶が775万台と、ちょうど半分ずつとなる。

2009年度は薄型テレビの販売台数を約1.5倍に増やす

また、新たな取り組みとして3Dテレビへの強い期待も表明。パナソニックハリウッド研究所のオーサリング技術を活用した「3D-BDディスク」、UniPhierをプラットフォームにした3D対応BDプレーヤー、さらに倍速フレームシーケンシャル表示対応の3D対応プラズマテレビなどを市場に投入し、早期に劇場の高品位な3D映画を家庭で再現するインフラを整える計画だ。

3Dテレビへのチャレンジも行う

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