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公開日 2009/02/24 17:53

日本オーディオ協会会長・校條亮治氏が振り返る「A&Vフェスタ2009」

感動体験こそ全て
Senka21編集部
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「A&Vフェスタ2009」が幕を閉じた。好評の「親子スピーカー工作教室」や新たな試みとなった「生録体験!ライブレコーディング」など、この機会に新たにオーディオやホームシアターの楽しさと感動に触れたり、より身近に感じたお客様少なくなかったはずだ。同フェスタを主催した日本オーディオ協会会長・校條亮治氏が、三日間の開催を振り返る。

(社)日本オーディオ協会 会長 校條亮治氏

今回は、昨年秋からの金融危機と景気悪化による世界同時不況下にあり、開催すら危ぶまれる状況の中での実行となりました。案の定、予定されていた出展企業が急激な業績悪化を受けて急遽出展取り止めになったり、規模縮小となるところが続出しましたが、一方で新たに出展された企業もあり、そのチャレンジ精神には大いに敬意を表したいと思います。

主催する日本オーディオ協会もフェスタ実行委員会をベースに激論を戦わせた結果、こんな時こそ全関係者が力を合わせて、市場やファンの期待に応えるべきであるとの意見が大勢でした。さらに、従来にない、新しい提案を伴ったフェスタにするべきであるとの積極的な意見もあり、出展者企業は勿論のこと、経済産業省や文部科学省、横浜市など行政機関をはじめ、放送・出版社などメディア関係、関連団体、研究機関など多くの関係者のご支援の下に、主催者として開催の決断をいたしました。

フェスタを終えて、私は心底から「開催してよかった」と思っています。詳細は後日報告することになりますが、景気大不況や出展企業が減ったことにより、来場されたお客様数は昨年比81.2%の2万6858人と減りましたが、多くのお客様が大満足であったとの感想を述べられていました。それはなぜか。今回私たちが開催するにあたり、お客様に徹底的に「感動体験」をしてもらうことを提案したことにあると思っています。従来型の「ただ見て回るだけ」から「モノ」や「技術」から発信される「感動」を体験していただくことにより、お客様一人ひとりがお持ちの「感性」に火がついたからではないでしょうか。それは超高級品による試/視聴の世界だけではありません。

私たちは新しいビジョンに「豊かなオーディオ文化を広め、楽しさと人間性にあふれた社会を創造する。」と謳っています。そして実現のために「四つの融合」という戦略を明らかにしています。

(1)プロの匠とマニアのこだわり、そしてビギナーの憧れの融合を目指したい。
(2)携帯オーディオとホームオーディオの融合を目指したい。
(3)2chオーディオとサラウンド・サウンドの融合を目指したい。
(4)デジタル技術とアナログ技術の融合を目指したい。

この方針の下に、今回のフェスタも構築しました。

(1)では、“ライブレコーディング大会”として、生の音楽を聴く楽しさと、マイ音源を創る楽しさを提案しました。延べ150名ものお客様が実際にレコーディングを楽しまれ、約600名の方々がライブコンサートを楽しまれました。この中には兵庫や滋賀、奈良、新潟県など遠方からこられたお客様もおられました。

(2)では、モバイル&ブロードバンドコーナーを設け、高音質配信音源と機器による最新携帯機器と、ホームオーディオ機器による新しいオーディオの世界の素晴らしさを、セミナー併用で提案し、多くのお客様が熱心に足を止められていました。

(3)は、放送局やメーカーの第一線技術者による解り易い軽妙な解説と実演で、サラウンド・サウンドの素晴らしさをお伝えする協会テーマブースでの催しです。会場は毎回立ち見の出る超満員となりました。また販売流通とメーカーによる新しいシアターコーナーも超高級機の登場もあり、こちらも入りきれないほどでした。更にメーカーブースでもデモに参加申し込みのお客様で、3階から1階まで長蛇の列になるなど、昨年には見られない熱気がありました。

(4)でも、デジタルスピーカー、1ビット技術の出展、MFB技術による超弩級スピーカーやアンプの出展、プロスタジオの吸音と反響技術を一般家庭へ提案するなど、新しい試みも目を引いていました。新しい素材による新オーディオ、聞き比べなども評論家先生による新たなセミナーなども満員となりました。

このようにフェスタ全体のコンセプトを明確にすることと、具体的テーマを明確にすることにより、お客様の関心度と満足度は高まることが実証されたのではないかと思います。

以上、「感動体験」の提案を皆様に再度、ご理解いただくために実況見分的になりましたが、私は本当にフェスタをやってよかったと思っています。景気が悪いからと他人の責任にすることは容易なことですが、厳しいとき、難局にあるときこそ、人の価値が良くわかります。自らは何をすべきか、あるいは何が出来るかを自らに問うことが重要ではないでしょうか。私自身に対しても戒めの言葉にしたいと思います。重ねまして関係者の皆様に大いなる感謝を申し上げます。そして何よりも、音楽・オーディオを愛する多くのお客様に感謝を申し上げ、開催の御礼とさせていただきます。“感謝、感謝”。


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