音がふらふら…。それ、実はAirPodsの設定のせいかも?
歩きながら音楽を聴いていたら、歌や楽器が聴こえてくる場所が安定しないで何か左右や上下にふらふらしているように感じる。もしかして貧血?熱中症?それとも耳の調子が悪いのかな……。
それ、体調じゃなくてAirPodsの設定のせいかもしれません。
AirPods 3/4、AirPods Pro 1/2、AirPods Maxは「空間オーディオ」と「ヘッドトラッキング」という機能に対応しています。その機能自体の詳しい説明は省きますがとにかく、それらの機能がオンになっていると、ユーザーの頭の動きと音の聞こえ方が連動するようになり、結果的に音がふらついて聞こえるように感じる場合もあるのです。
例えばボーカルは普通、頭の真ん中や目の前といった、ステレオ空間の左右の中心に配置されています。
ところがまず空間オーディオがオンになっていると、そのボーカルの音像の浮き上がり方が少し変わります。
さらにヘッドトラッキングも有効になっていると、自分が顔を右に向けるとボーカルは自分の左耳側から聞こえるようになり、逆に顔を左に向けると右耳側から聞こえるようになります。ボーカルが空間の一点に固定されていて、自分が動いてもボーカルはそこから動かないイメージです。あるいはイヤホンではなくスピーカーで音楽を聴いているときの様子を想像してもらうと、それに近いかもしれません。
するとどうなるでしょう?街中を歩いているとき周囲に注意を払ってあちこちを見ながら歩いていたりすると、例えば信号機を見上げたりすると、その際の頭の動きにヘッドトラッキングが反応。音が左右や上下にゆらゆらして聞こえたりする。そういうことになってしまいます。
ということで音がふらふらして聞こえる現象の原因はヘッドトラッキング。VRやARやMRといった環境のサウンドシステムには必須の技術ですが、普通に音楽を聴くときには逆に不自然に感じることもあるというわけです。
実際そのふらつきが気になって音楽に集中できなかったりするようなら、空間オーディオはともかく、ヘッドトラッキングはオフにするのがよいでしょう。
AirPodsで音楽再生中にコントロールセンターを表示して、音量表示の部分をタップ。すると音量バーの下にAirPodsの各種機能のコントロールボタンも表示されます。その右端の空間オーディオ周りの設定ボタンから、空間オーディオの設定を以下のいずれかに変更できます。
- [オフ]空間オーディオ オフ/トラッキングもオフ
- [固定]空間オーディオはオン/トラッキングはオフ
- [ヘッドトラッキング]空間オーディオ オン/トラッキングもオン
ここで[オフ]か[固定]を選べばヘッドトラッキングはオフになり、ふらつきは解消されるはずです。
だけれどもしその設定を見直しても音がふらふらしたままなら、それは本当に体調が悪いのかもしれません。いままさにそういう状態だとしたら、まずは一旦ちょっと座って休める場所を探してみてください。
