音質も機能もコスパも「あらゆる方面で弱点のない仕上がり」。AVIOTの“お手頃”イヤホン「TE-U1」徹底レビュー!
春は、新生活や新年度に向けてイヤホンが欲しくなる時期。しかしこの季節には他の出費も何かとかさむ。最小限のお値段で最大限に心弾ませてくれるイヤホンはないものか?
そんなわがままに応えてくれるのが、AVIOTの新完全ワイヤレスイヤホン「TE-U1」だ。電車での通勤通学には絶対ほしいノイズキャンセリング、行きも帰りも毎日安心のロングバッテリー、バッグの隙間にすっと収まる薄型ケース、音楽もトークも心地よく届けてくれるサウンド。それでいて税込6,980円と、このお値段だ。

ほしい要素をすべて押さえた見事さと、オーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP2025」でも見事金賞を受賞した “2025年春のエントリーTWS決定版” となるモデルだ。本稿では、そんな注目のTE-U1の製品レビューをお届けしよう。
収まりが良く出し入れしやすいコンパクトなケース。自宅や電車内で試したノイキャン性能の実力は?
まず嬉しいポイントはケースのコンパクトさ。ただ小さいだけではなく、実際の使いやすさに優れる薄さと形なのがよい。完全ワイヤレスイヤホンのケースは、小さいには小さくても指輪ケースのような箱型だったりすると、バッグの小さなポケットなどへの収まり具合はいまひとつになりがち。
対してこのイヤホンのケースは、薄い上に、角を大きく落として縦横比は細長めのスリムなラウンド形状。バッグの内ポケット等への収まりもよく、ひっかからないから出し入れもしやすい。


機能や性能の差がいちばんわかりやすく現れる、ノイズキャンセリング周りも充実。本機はフィードフォーワードとフィードバックの両方式を合わせた、ハイブリッドアクティブノイズキャンリングを採用している。
フィードフォーワードとは、イヤホンの外側に向けたマイクで周囲の騒音をキャッチしてそれを打ち消す方式。フィードバックとはイヤホンの内側、つまり耳側に向けたマイクで、イヤホンの筐体をくぐり抜けて耳に届く騒音をキャッチして打ち消す方式。
そして、外側と内側の二重のノイキャンで騒音をより徹底的に打ち消すのが、両方式を合わせたハイブリッド方式というわけだ。ちなみに本機のノイズキャンセリングは、同社独自のアルゴリズムで音質への悪影響を軽減していることも特徴になっている。
実際に本機のノイズキャンセリング性能は、例えば今まさに筆者自宅のエアコンもサーキュレーターも換気扇も何もかも最大風量でぶん回した状態でも、画面に向かって集中して原稿を作成するのに支障ない程度の静かさを提供してくれているほど。

電車内で音楽やトークコンテンツを楽しむのにも同じく支障なし。地下鉄のうるささになるとノイズキャンセリングを越えてくる騒音も増えるが、それも再生音量を少し上げれば対応できる範疇だった。
周囲の音をマイクを通して耳に届けてくれる外音取込モードにおいても、聞こえ方の自然さや聞き取りやすさにも問題はなし。車内アナウンスをしっかり聞きたいときなど適宜活用したい。
最大41.5時間再生のロングバッテリー、マルチポイント機能やAI通話性能など欲しい機能を網羅
このノイズキャンセリング性能の高さには、装着時の耳へのフィット感の良さも貢献している。フィット感の良さは快適な装着感に加えて、アクティブノイズキャンセリングの土台としての、パッシブな遮音性の高さにもつながるのだ。
本機は丸みを帯びた素直な形状で耳になじむ。耳に入れるイヤーチップにおいても、材質は医療グレードのシリコン、形状は軸部から楕円形にしてある本格的なオーバル形状と、素材と形状の両面から人の耳へのなじみやすさを追求。これらによって装着感と遮音性が確保されている。

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