実写版が本日公開! 少年とドラゴンの友情が織りなすファンタジー・アドベンチャーの傑作
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2010年公開の『ヒックとドラゴン』をご紹介します!
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『ヒックとドラゴン』(2010年・アメリカ)
(配信:Amazon Prime Video / U-NEXT / hulu)
発売・販売元: 株式会社ハピネット・メディアマーケティング
『リロ・アンド・スティッチ』で知られるディーン・デュボア監督が、イギリスの児童文学をアニメーション映画化した人気シリーズ第一弾。長きに渡り人間とドラゴンが争い合うバーク島に暮らす気弱な少年ヒックは、ある日傷ついて飛べなくなったドラゴン・トゥースと出会う。周囲に内緒でトゥースと友情を築き、人間とドラゴンの共生の道を模索するヒックであったが、トゥースを匿っていたことが知られてしまい……。
ヒックとトゥースの友情、ヒックと父親の親子関係、ヒックとヒロインの恋模様など、子どもが観ても十分に理解が及び、親子での鑑賞もおすすめしたい本作であるが、描かれているテーマはかなり深い。
人間の食料を奪いに来るドラゴンを「害獣」として認識し、殺すことを誰も疑問に思っていないバーク島のバイキングたち。そんな中、トゥースという目の前にある現実を直視することで、植え付けられた固定観念から脱却し、相互理解の道を模索するヒック。
真偽も定かではない情報に踊らされてしまいがちなこの現実社会において、誰もがヒックと同じ道を歩むことができるだろうか。トゥースとの出会いに匹敵する出来事があったとして、そこからさらに一歩踏み出すことができるだろうか。ヒックとトゥースの友情がもたらすこの物語は、純粋な感動や興奮をもたらしてくれるだけではなく、真実を見極める目と心が如何に大切であるかをも描いている。
作品が気に入ったという方は、続編『ヒックとドラゴン2』を観るも良し、9/5(金)より公開の実写版『ヒックとドラゴン』(こちらも監督を務めるのはディーン・デュボア)を観るも良し、楽しみ方はあなた次第!!
『ヒックとドラゴン』(C)2019 Universal Studios. All Rights Reserved.
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| ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。 |
