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連載「遠藤義人の全国のインストーラーを訪ねて」

AURAS大阪、家に居ながらにして4DX!? ホームシアターの新しい遊び方を発信し続ける

公開日 2025/07/31 06:30 遠藤義人
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万博花盛りの大阪でホームシアターのカスタムインストールに従事して四半世紀。豊かな経験に裏打ちされた信頼に加え、センスも抜群の名物インストーラー、AURAS大阪店長の田中雅史氏のもとを訪ねた。

AURAS大阪インストーラーの田中雅史氏

25年間変わらない遊び心たっぷりのスタイル提案

田中氏といえば、時折SNSでギターをかき鳴らしているのを見れば「ああ、ちょっとイヤなことがあったのだろうか」とか、新しいカレー屋のレポートが上がれば「ほう、今日はご機嫌よね」…と、とにかく表情豊かな顔が浮かぶ人物である。もちろん仕事はきっちりこなすが、それ以前に、人としてセンスの塊である、という印象を受ける。若い頃はさぞモテたに違いない(今モテないというわけではなかろうが)。

ホームシアターを検討している皆さんがそんな彼のもとを訪れても、驚くことに、オーディオビジュアル機器やメーカーの違いといった細かい説明を受けたり薦められたりすることはないかもしれない。

それは、日々豊かな生活を送るための主役は映画や音楽であり、機器はそれを再生するための手段にすぎず、むしろ機器は目に入らない方がよい、という考え方に基づいている。

「ホームシアターを実践するにあたり重要なのは、建築やインテリアとの関連性です。ソファやカーテンを選ぶとか。せっかくエンターテインメント空間をつくるなら、オシャレにしたいじゃないですか。ホームシアターを家に入れたら、こんなことができるという提案をして、お客さまのイメージをふくらませていく。メーカーや製品スペックのお話をすることはほぼありません」

田中氏が手がけたホームシアター。映像は8K/120型、サラウンドは5.1.4構成。KEFの埋め込みスピーカーを駆使して、オンリーワンなシアタールームに仕上がっている。詳細はこちら 

「せっかくおうちの中にホームシアターを入れるのならば、できるだけ稼働率を上げてあげたい。ホームシアターというと『家に映画館』というイメージがあると思いますが、いまや “大画面といい音” はお父さんが独り占めするものではなく、家族1人ひとりが個別に楽しむ時代です。ご主人が映画好きなら、奥さんは韓流だったり、息子さんはゲームだったり、娘さんはダンスだったり。もちろん、みんなでスポーツや音楽ライブ、YouTube、音楽を共有してもいい。それぞれのご家族に合った新しいライフスタイルのご提案をするのがわたしの役割です」

こうして “家族団らんの新しいカタチ” を提案しつつデモンストレーションを行うと、気づけば2時間ほどに。個別の機器の善し悪しはほとんど話題にならず「格好よくて予算に合う最新のものでお任せ」ということになるという。田中氏のこうしたスタンスは、25年間ずっと変わっていない。

AURAS大阪のショールーム。170型シネスコスクリーンのステージをしつらえ

壁掛けされたギターに反応するお客さんには、音楽を聞いていただくこともあるそう

AURASは、東京・六本木にもショールームを構えている。そちらでは土地柄、ホームオートメーション事業が中心であるが、インストールする機器自体は、プロジェクターとスクリーンの大画面にDolby Atmosなどの立体音場システムという鉄板の組み合わせであることに変わりはない。

ホームオートメーション事業が中心の東京・六本木AURAS東京と同じく、AURAS大阪にもホームオートメーションは完備され、体験および相談が可能

家族みんなが快適につかえるエンタメ空間を!

「ショールームに足を運んでくださるお客さまは、最近にわかに増えているモバイルプロジェクターではなく、部屋に馴染むように定点設置したいというお客さまです。しかも、大型化したテレビにも勝る上質な画質とサイズのスクリーン映像を求められます。かつては100型が大画面の基準でしたが、いまでは少なくとも120型以上にする方が増えていますし、高画質の4K/8Kプロジェクターも定番化しています」

一方、最近流行の一端を担っている超短焦点プロジェクターも需要があり、AURAS大阪では天吊りして設置する場合も多いとか。

「超短焦点プロジェクターは寝室にちょうどいいんです。ベッドの足元を横切っても影にならないし、何より、頭上にプロジェクターを吊らなくて済みます。とくにエプソンのプロジェクターは、台形補正や歪み補正も綺麗にできるので重宝しています」

どうしても機器選びをしようとネットを検索していると画質音質のスペックにばかり目が行きがちだが、カスタムインストーラーの視点は異なる。設置する空間との関わりで見立てることも、ひじょうに重要なのである。

「こんなんしたい。こんなん楽しい……そういう想いに応えてあげたいのです。画質・音質という切り口だけで考えれば、ヘッドホンも高性能になりVRも進歩していますが、長時間楽しみたいということになると、結局は快適な部屋が必要になってきます。映画館がなくならないかぎり、ホームシアターもなくならないと思いますね」

いまや多目的化したホームエンターテインメント空間といえる「ホームシアター」の醍醐味を知りたいなら、田中さんの案内で、新しい家庭内エンターテインメントのあり方を体感してみるのがいいだろう。

ショールームにもビクターの8K対応プロジェクターを完備

AVアンプはマランツ「CINEMA 30」。このシリーズには、重低音を信号として取り出し振動に変換する(トランスデューサー)端子があり、振動だけを伝えるスピーカー専用のプリ出力が設定できる(Subwoofer 4 Preout)。まさに4DX! 詳細はこちら

AURAS大阪の最新実例

映像は8K/130型サウンドスクリーン、サラウンドは5.1.4ch

スピーカーはDALIインウオール、インシーリングタイプで構成し、映画館のような没入感を目指した。詳細はこちら

8K/155シネスコスクリーン、サラウンドは7.2.4ch

フロアの7基はウーファー口径をすべて同じにし、シームレスな音場を目指した。これぞイマーシブサウンドの極みが楽しめる、スタジオ風のシアター。詳細はこちら

8K/160型スクリーン、サラウンドは5.1.4ch

最高級の音と映像が堪能できる、地下に潜む大人の隠れ家シアタールームに仕上がった。詳細はこちら

(撮影:田中雅史)

お問い合わせ先

AURAS大阪

場所:大阪府大阪市西区京町堀2−2−11ー201
TEL:06-6147−3757
営業時間:11時00分 – 18時00分
定休日:水曜日(予約制)
Instagram:@hometheater_auras

 

 

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