生田斗真が歌舞伎に挑戦!盟友・尾上松也との友情、演技にかける情熱に迫ったドキュメンタリー
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2022年配信の『生田斗真 挑む』をご紹介します!
『生田斗真 挑む』(2022年・日本)
(配信:Netflix)

映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍する生田斗真が、2021年に挑んだ新作歌舞伎の現場に密着したドキュメンタリー。2025年配信のNetflix映画『Demon City 鬼ゴロシ』での共演が記憶に新しい生田斗真と尾上松也。2人は同い年であり、堀越高校時代の同級生。そんな彼らが10代の頃に「いつか一緒に歌舞伎をやりたいね」と交わした約束を、尾上が2009年から続けてきた自主公演「挑む」の第10回目にして最終公演となる新作歌舞伎の舞台で果たすことになったのだ。
10代の頃から舞台に立ち、さまざまな映画・ドラマ・舞台で活躍・研鑽してきた生田であるが、歌舞伎の世界に身を投じるのは今回が初めてのこと。彼以外のキャストは全員歌舞伎俳優であり、にらみ、見得、六方など、歌舞伎独自の表現や技術も習得しなければならず、完全アウェイと言っても過言ではない状況での挑戦ながらも、周囲の支え、何より彼自身のセンスや努力の賜物によって、歌舞伎俳優顔負けの領域へと足を踏み入れていく様には熱を感じずにいられない。
また、彼について語る尾上松也、小栗旬、中村七之助らの発言に加え、生田自身が語る10代の頃に感じていた劣等感、その際出会った演劇、尾上や尾上の父親に対する思いなど、生田の人となりや演技にかける情熱をも垣間見ることができるだろう。何か新しいことを始めたり挑戦しようと考えている方にこそオススメのドキュメンタリー作品です。
Netflix映画『生田斗真 挑む』独占配信中
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。
ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。 |