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【連載】ガジェットTIPS

一見便利そうな「エンジン始動できるモバイルバッテリー」に潜む3つの落とし穴

2022/11/22 海上忍
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出先でクルマの「バッテリーあがり」を経験したことはありますか? エンジンをかけようとしたら、ふだんは勢いよくかかるはずなのに息苦しそうで、以降はうんともすんともいわなくなるというトラブルです。原因は高確率で「過放電」、エアコンなどの電子機器を使いすぎたときに起こりやすい現象ですが、誰かの力を借りなければその苦境からは脱出できません。

Image:William Potter/Shutterstock.com

そんなときに備えてクルマに積んでおきたい装置が「ジャンプスターター」ですが、滅多に出番がないのは口惜しいもの。モバイルバッテリーのなかにはジャンプスターターとしての機能を備えた製品もありますから、ふだんはガジェット充電役で緊急時はエンジン始動役、というキャンプなどアウトドアで重宝する存在になるはず。専用のブースターケーブルを装備した製品が大半ですから、ほかに準備する必要はありません。

しかし、そこにはいくつか落とし穴が。ひとつは、ジャンプスターターはあくまでエンジンをかける(クランキングする)だけの存在で、クルマのバッテリーが充電されるわけではないこと。無事エンジンが始動したらクルマをしばらく走らせ、充電する必要があります。

もうひとつは、モバイルバッテリーの残量。ジャンプスタート時には一気に放電が行われるため、めやすとして80%以上、できれば満充電されていなければなりません。大排気量車は強力なセルモーターを搭載していることが多いため、最大電流(アンペア)の大きいモバイルバッテリーでなければエンジンがかかりにくいという問題もあります。

そしてもうひとつが「モバイルバッテリーの残量低下」。ジャンプスターター付きモバイルバッテリーをクルマに積んでいるから心配なし、と油断していると...いつのまにかモバイルバッテリーの放電が進み、いざというときジャンプスターターとして使えないという事態も。シーズンに1度以上は残量チェックすることをお勧めします。

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