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【第24回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

俳優・稲垣吾郎の名演が光る、アラフォー世代のリアルを描いた人間ドラマ『半世界』

2022/08/19 ミヤザキタケル
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サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2018年の公開作『半世界』をご紹介します!

『半世界』(2018年・日本)
(配信:Netflix / Amazon Prime Video / U-NEXT / hulu / dTV)

『半世界』Blu-ray豪華版:7,480円(税込) / DVD豪華版:6,380円(税込) 発売元:キノフィルムズ/木下グループ  © 2018「半世界」FILM PARTNERS

『北のカナリアたち』『エルネスト』『冬薔薇』などで知られる阪本順治監督作。とある地方都市。炭焼き職人として働く紘(稲垣吾郎)は、仕事を理由に家のことは妻の初乃(池脇千鶴)に任せてばかり。突然地元に帰ってきた自衛官の同級生・瑛介(長谷川博己)と再会するも、瑛介は多くを語らない。同じく同級生の光彦(渋川清彦)には、息子に関心がないことを指摘される。やがて瑛介が抱えるものを知り、家族や仕事と向き合い始めていく紘であったが…。

諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎて、手放すには多くを背負いすぎている。そんなアラフォー世代の葛藤をリアルに描いた本作は、ワイン好きであったり、インテリな雰囲気であったりと、パブリックイメージが色濃い稲垣吾郎の“俳優”としての一面、その真価を強く目の当たりにできる作品となっている。

そこにいるのはゴローちゃんではなく、一人の不器用な男。僕たちと変わらぬ市井の人。そんな人物が徐々に変化していく姿だからこそ、寄り添える部分が多分にある。いくつになろうとままならない人生、いくつになろうと変わらない友情、見落としてしまいがちな世界のあり方など、多くのことに気が付かせてくれる力作です。

(C)2018「半世界」FILM PARTNERS
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。

ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。

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