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iOS 14との組み合わせで大幅進化

AirPods Pro、今秋の “最強アップデート” 詳細が判明! 「空間オーディオ」ほか新機能多数

2020/06/25 山本敦
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アップルが開発者向け会議「WWDC20」で、この秋「AirPods Pro」を、「空間オーディオ」と同社が表現するサラウンド音声に対応させると発表した。無料ファームウェア更新で追加する予定だ。

他にもいくつか発表されているAirPods関連の新機能を振り返りながら、詳しく解説しよう。

アップル「AirPods Pro」

空間オーディオとヘッドトラッキング技術。楽しめる機器の組み合わせやコンテンツは?

実は「空間オーディオ」は、2019年秋に発売されたiPhone 11シリーズでも対応していた。内蔵スピーカーで臨場感あふれるサウンドが楽しめるようになるというものだ。

今回AirPods Pro向けの新機能として発表された「空間オーディオ」は、イヤホンでサラウンド再生することを想定している。新ファームウェアを搭載したAirPods Proと、この秋に正式リリースされるiOS 14/iPadOS 14をインストールしたiPhone/iPadとの組み合わせで楽しめる。

AirPods ProとiOS 14/iPadOS 14を搭載する機器による組み合わせで楽しめる「空間オーディオ」

iPhone/iPadとペアリングしたAirPods Proに、低遅延性能に優れる「AAC-ELD(Enhanced Low Delay)」コーデックで送られてくるステレオ音声信号を、新たに追加される指向性オーディオフィルターを使って周波数調整し、空間オーディオの再生を行う。

空間オーディオの再生には、5.1ch/7.1chサラウンド、またはドルビーアトモスに対応したコンテンツが必要だ。アップルからは、ステレオ音源を空間オーディオにアップミックスするためのAPIがデベロッパーに向けて提供されている。

ステレオ音声信号を、独自の指向性オーディオフィルターで空間オーディオのサウンドに変換することもできる

ユーザーが頭や身体を動かした場合にも、音像をあるべき箇所に正しく定位させるためのヘッドトラッキング機能も利用できる。

その仕組みは、AirPods ProとiPhone/iPadの両側に内蔵されている加速度センサーとジャイロセンサーを使い、それぞれの情報をP2P接続によってリンクさせながら導き出した位置情報をアンカーにし、空間オーディオの音像定位を決めるというものだ。

AirPods Proによる空間オーディオのヘッドトラッキングを実現するコンテンツを制作できるように、加速度センサーとジャイロセンサーを活用するためのCore MotionフレームワークAPIへのアクセスも開発者向けに公開する。

ユーザーがAirPods Proを装着した頭や、iPhone/iPadを手に持っている身体を動かした場合でも音像が正しい位置に定位するトラッキングテクノロジーが、一部のコンテンツで利用できる

デベロッパーは映像コンテンツを伴わない、音声のみの空間オーディオコンテンツも制作できる。

ヘッドトラッキング機能については、映画・ドラマ、およびテレビ番組など映像エンターテインメントを中心に利用することを当初は想定しているようだ。Core MotionフレームワークAPIにより、デベロッパーは将来、AirPods Proを装着しているユーザーの身体の動きを検知して、フィットネスアプリやゲームアプリにもヘッドトラッキング機能を組み込むことが可能になる。

通常の音楽コンテンツは必ずしもデバイス正面に向かって、動かずに楽しむものではない。やはり相性が良いのは映像を伴うコンテンツだろう。

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