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肝心のものがなかったり…

アップルが「AirPods Pro」イヤーチップを単体販売しないので、Amazonで売ってた少し怪しげな商品を使ってみた

2020/01/17 編集部:風間雄介
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注文から1ヶ月待ちという人気ぶりが今も続く、アップル「AirPods Pro」。以前も記事化したが、そのイヤーチップをなくした場合のサポートページの表記が、米国と日本で異なっている。

米国のAirPodsのサポートページでは、イヤーチップをなくした場合、ペア3.95ドルで購入できると明記されている。一方、日本のサポートページにはいまだにその表記がなく、なくした場合は自分でサポートに問い合わせ、価格を確認するところからはじめなければならない。

サポート対応と言われると、「まだ無くしていないけどスペアを持っておきたい」程度の方にとっては、少し心理的なハードルが高い。となると、Amazonで売っているもので代用できないかと考える方もいるのではないか。今回、Amazonで売られていたイヤーチップを3商品ほど買ってみて、その出来をチェックしてみた。

Amazonにはウレタン製の発泡素材のものも売られているが、いずれも入手までに時間がかかりそう(恐らく中国などから船便で届くと思われる)だったので、今回はスムーズに入手できる、純正品に近い素材のものを試した。

今回買ったのはA-Focusというブランド、SHEAWAというブランド、そしてGOSETHというブランドの3種類だ。A-Focus以外は読み方すらわからない。アップルの許可を得ていないのはほぼ確実だ。

AirPods Proを囲んで、左からA-Focus、SHEAWA、そしてGOSETHのイヤーチップ

A-FocusとSHEAWAはS/M/Lの3サイズが1ペアずつ、GOSETHはMサイズが2ペア入っているという構成。価格はA-FocusとGOSESHは1,099円、SHEAWAに至っては1,399円(すべて税込)もする。かなり強気な価格設定だ。

Mサイズを並べてみる。写真ではわかりにくいが、白の色味が一つ一つ異なっている

さて、早速チェック開始だ。すべて開封して確認し始めたのだが、スタートから30秒後くらいに、A-FocusとSHEAWAの2商品が早くも脱落した。きっちりチェックする必要がないと判断せざるを得なかったのだ。

なんとこの2商品、純正のイヤーチップに付いている耳垢ガードが存在しない!

SHEAWAのイヤーピース。ぽっかりと穴が開いている

AirPods Proは、通常のカナル型イヤホンとは異なり、ノズル部がない。かなり大口径のイヤホン本体発音部に、直接イヤーチップを被せる構造となっている。もちろん発音部にもメッシュのガードはあるのだが、それでは足りないと判断し、イヤーチップ側にも耳垢ガードを付けているのだろう。

こちらは純正品。メッシュ状の耳垢ガードが付いている

だがA-FocusとSHEAWAの2商品は、単にポッカリ穴が空いているだけ。さらにいうと純正品に比べて質感も劣り、肌へ吸い付くような滑らかな触感がない。色も青白かったりグレーがかっていたりなど、AirPods Pro本体のホワイトと少し異なり、色味が合っていない。

さて、それではGOSETHのイヤーチップはどうかというと、これは耳垢ガードが付いており、その部分はクリアしている。ただし、売っているのがMサイズだけというのはいただけない。私はふだんLサイズを使っており、これでは装着感や音質のチェックができない。

…ということで、今回買ったものはいずれも中途半端。面倒でも、おとなしく純正品を買った方が良い、という当たり前の結論に至った。

アップルのサポートから純正イヤーチップをゲットするには?

さてここからは、少し有益な情報をお届けする。

アップルから純正品をゲットする際は、サポート扱いになるのは前述の通り。アップルによれば、現状ではAirPods Pro用パーツの在庫自体が少なく、また日本ではイヤーチップの単体販売も行っていないため、このような対応になっているとのこと。今後在庫が潤沢になれば、対応方法やサイト表記が変わるかもしれない。

では、アップルのサポートから手に入れる際の価格はいくらなのか。まず提供方法は、ワンサイズのペア単位での販売になるという。たとえばLサイズを使っている人にSやMサイズは不要だろうから、納得できる対応だ。そして提供価格も400円台前半と良心的だ。

コンプライなどもAirPods Pro向けイヤーチップを開発しているようで、専業メーカーが作り込んだ商品の登場には期待したい。一方でスペアが欲しいという用途であれば、アップルのサポートを利用し、純正品を手に入れるのが良いだろう。

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