尋常ではない攻撃力

“えっちなイヤホン” が存在するってホント? おじさんが確かめてみた

編集部:押野 由宇
2019年12月12日
日本には、 “えっちなイヤホン” があるらしい。オーディオブランドfinalがリリースした「E500」のことだ。

final「E500」

なぜ “えっちなイヤホン” なのか? 声優・小岩井ことりさんがそうつぶやいたことがきっかけだ。

ずいぶんと前の話だが、今になって気になってきた。これは本当にえっちなのだろうか。小岩井さんは語弊としているが、えっちだとしたら使わざるを得ない。おじさんが確かめてあげようと思う。

まずは脱がしていく。

かぱぁ・・・

へえ。

はいはい

なるほどね。

チラリ

こうなってるんだ。

ふぅん

えっちじゃん。




いや、これえっちか?

・・・まあ、ルックスはえっちではない。普通にイヤホンだ。フェティシズムの観点から見るとワガママボディなのかもしれないが、それにしたってドラム体型ではないか。だがそれが良い、などと袋小路に入るかもしれないのでこの話はここで終える。


E500について、開発元は「バイノーラル技術を用いて音の方向感を再現するゲームやVRコンテンツを再生するための新たな研究成果から生まれた」と説明する。つまり、音声がめっちゃリアルに聴こえるということだ。小岩井さんのつぶやきにもその旨が書かれているのだから、はじめから音を聴けば良かった。

バイノーラル音源に適した音作りを行っている

音源はNHK『シブヤノオト』限定スペシャル動画「LiPPSのささやきメッセージ」。『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』発の5人組アイドルユニットLiPPSのメンバーである速水奏、宮本フレデリカ、一ノ瀬志希のボイスを、超高感度マイクでバイノーラル録音した、マジのスペシャル動画だ。なお、3人いっぺんに喋るのではなく、1人ずつのものとなる。

『シブヤノオト』の「LiPPSのささやきメッセージ」掲載ページより

まず普通のイヤホンで試聴。速水奏はセンター、右。宮本フレデリカはセンター、右、左。一ノ瀬志希はセンター、右、後ろ。この順番に移動して、語り掛けてくれる。現時点での印象は、最高。これ以上ある?という耳の幸福度であり、感想は「ありがとう」しかない。

続いてE500。すごい。一人ずつ具体的に挙げていくと、速水奏は距離感が近づき、より耳元で囁いてくれる。宮本フレデリカはセリフと一緒に聴こえてくる吐息の量が違う。一ノ瀬志希は首筋をクンクンと嗅ぎながら左後方から右後方へとフラフラしているのがはっきり分かる。これ、しゅごい

また、ボイスのクリアさがまるで異なる。通常イヤホンでは声にノイジーな響きが交じっており、たまに声が耳に刺さるような瞬間もある。同時に収録された空気の音なのかもしれないが、臨場感より聞きづらい印象の方が強い。E500はそうした成分がなく、声がまろやかと言うべきか、なめらかと言うべきか、極めて自然だ。

一方で、通常イヤホンではアイドルが移動する際に起こる衣擦れの音が大きく聴こえてくるが、E500ではその音が小さい。余計なところを省いて、聞かせたい音を聞かせることに特化しているように思える。

さて、続いてはバイノーラル百合ドラマ『ユウヤケホタル』を聞く。原田ひとみ、丹下桜がメインキャストとして繰り広げる本格派 “神” 百合作品だ。通常イヤホンで聞いてみても、尊みの暴力といったところ。ストーリーがしっかりしているので、普通に聴き込んでしまう。

『ユウヤケホタル』はダウンロード販売も開始された。要チェック

そしてE500。イヤホンに “吐息発生装置” がついたのかな?というくらい、生感がある。風・・・なんだろう吹いてきてる確実に。音が生々しくなると、こんな現象が起こるのか。刃牙のリアルシャドーを思い出した。キャラクター2人が接近した際にはお互いの身長差が感じられてキュンとする。

トータルして、いわゆる定位感に優れ、音との距離や発生位置が掴みやすいイヤホンだ。結果としてリアルさが高まり、相性の良い音源においては攻撃力が尋常ではなくアップする。これは “えっちなイヤホン” と呼んで差し支えないのではないか。

さて、E500は2,020円(税込)と、はっきり言って安い。秋葉原に12月12日よりオープンのfinal直営店「final STORE」にも実物が展示してあり、出会って3秒ですぐ試聴もできるので、機会があれば試してみてはいかがだろうか。声を楽しむ用イヤホンとして、一台手元に置いておいても良いモデルだ。

そして、第二第三の “えっちなイヤホン” もまた、必ず現れるだろう。そのときに備えて、 “えっちなイヤホン” で聞きたい音源リストの制作に入りたい。

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