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一条真人の体当たり実験室

世界初? ITライターのLINEスタンプ販売開始! 「トークが止まる」スタンプ制作の裏側

公開日 2017/11/07 14:28 出演:一条真人 構成:風間雄介
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風間:なんか最近、発表会とかで一条さんにしょっちゅうお会いしますね。

一条:おかしいんですよ! 風間さんが。何かね、すごくよそよそしいんですよ。あまり顔を合わせてくれないというか。

ITライター・一条真人氏。写真は前回の記事の冒頭の使い回し

風間:いや、一条さんに申し訳なくて…。全然原稿まとめられなくて。今回の企画も、かれこれ4ヶ月くらい前からやってるじゃないですか。

一条:ですね。出すの遅すぎますよ!

風間:マジですいません。ぶっちゃけPV出るわけない企画なので、タスクリストの重要順の一番下にずっと沈殿してまして…。次から次へと、新たな重要な仕事が入ってくるので、なかなか辿りづけず…。

一条:さらっと言ってますけど、けっこう失礼な感じですね。

風間:しかも勤務時間中に作業すると、編集部のみんなからヒンシュク買いそうなので、家に帰ってからちまちま作業したり。

世界初? ITジャーナリストの実写LINEスタンプ

風間:前回思わせぶりな感じで、次は画期的なことをやるぜ! みたいな感じで終わってたんですよね。最初は、一条さんの精密な3Dスキャンデータを全員プレゼントで配ろうとしてたんです。

一条:これからはVR、AR、MRの時代ですから! 俺の形状を精密に測定して、そのデータを配って、みんなで3Dプリントしたり、ARゲームに使ってもらおうとか言って盛り上がってましたね。

風間:…ですが、それが面倒くさいのでなかなか実現できず、いつのまにかLINEスタンプを作ろうという話になったんですよね。で、もう販売を始めました! きっかけなんですが、某代理店さんに、一条さんのファンがいまして。

すでに販売開始中! ほんとは無料で配りたかったのだが、LINEの仕様上できず、断腸の思いで120円に設定

一条:ほお(嬉しそうに)。女性ですか?

風間:残念ながら男性です…。ナイコムのNさんです。その男性が、一条さんのサムズアップ画像をスマホに保存して、スタンプ代わりに使ってるというんです。

ナイコムのN氏はこういう画像を保存してスタンプ代わりに使っていたらしい

一条:嬉しいなあ。

風間:で、それを見てとっさに「あー、じゃあ作りますよ、LINEスタンプ」と僕がその方に言っちゃって。なんか盛り上がったんですね、気持ちがそのとき、一瞬。そういえばITライターとかITジャーナリストのLINEスタンプって見たことないな、と。ひょっとして世界初なんじゃないか、とか思って。

一条:最初は全然ピンとこなかったですよ。なんでいまさらLINEスタンプ? と。

風間:スタンプいくらにします? と聞いたら、最初「わかんないけど200円くらいですかね?」とか言うから、「高えよ!」と。

一条:なので、LINEスタンプ事情を調べました。そしたら、一般のクリエーターでも、すごい儲かってる人がいるんですよね。素人で年間数億円稼いでる人が何人もいたり。

風間:はい。

一条:これは一攫千金のチャンスだな、と。ライターやってる場合じゃねーぞ、と。スタンプ売れたら、マジで億行くかもと。

風間:で、まず一条さんのTwitterフォロワーに調査かけたんですよね。マーケティング調査として。

一条:その結果がまた…。

風間:本当にもう、しょっぱすぎましたね。これです。………何が一番驚いたって、僕が衝撃を受けたのは総投票数です。なんと13票ですよ!一条さん、Twitterのフォロワー6万くらいいませんでした?

問題の調査結果。フォロワーが約6万で総投票数が13ということが一番の衝撃

一条:…そうかもしれません。

風間:マジで疑問なんですが、その人たち、ちゃんと日本語読めてるんですか? しかも総投票数13票のうち1票が僕です。なので実質的な投票数は12票。で、そのうち「死んでも買わねー」が40%以上ですからね。

一条:「死んでも買わねー」って、ある意味すごいですね。たかが120円なのに、俺のスタンプ買うくらいなら、死ぬ方がマシと…。

風間:そこまで全力で拒否られると、いっそ清々しいですね。

一条:まー、でもこれ見て、さすがの俺も売上げについては自信なくしちゃいましたね。

風間:それはこっちのセリフですよ! 死んでも買わねーと思われてるスタンプ、コツコツ作るのは僕ですから!

もう二度とやりたくない一条真人氏の生写真加工

一条:でもまあ、よくわかんないけどとりあえず撮影しよう、ということで僕がアキバの音元さんに行ったんですよね。

風間:暑い日でしたね。そのときも、僕ははっきり言って全然やる気なかったんです。体調も悪かったし。でもイヤイヤ撮影してるうちに、だんだん楽しくなってきまして。ボツカットをいくつか見て頂いたら、雰囲気が伝わるのではないかと。これです。衝撃的すぎて使えないのもありました……。

「真っ白な灰になってください」とお願いしたらこんな感じに

真っ白な灰の顔アップ。かなりの衝撃画像が撮れてしまった


「わかんなーい(ハート)という感じでお願いします」と言ったらこういう結果に

「キャップとメガネを取って爽やかな青少年という感じをお願いします」


「いくつかキャップを持って、今日はどのキャップにしようかな? と悩んでいる感じお願いします」

「そのまま、くるりんぱでキャップを被ってください」

一条:なんか妙にテンション高くなりましたね、あれ。

風間:で、あ、これは行けるかも、となんかそのときは思いました。ただ、最大の苦行は画像編集でした。

一条:ほう。

風間:LINEスタンプは背景を透過にして、PNGにしないといけないんです。なので一条さんの画像を一つ一つ切り抜いて、指定したサイズに調整していくんですよ、Photoshopで。

こちらもボツカットより。こういう画像をもとに、色味を整えたりガンマカーブを調整したり、切り抜いたりする。それをひたすら繰り返す

一条:それの何が苦行なんですか?

風間:だって一条さんの「てへぺろ」顔をアップにして、チマチマと切り抜き用のパスを一つ一つ書いていくんですよ! 地獄ですよ!

問題の「てへぺろ」画像。拡大して切り抜き作業していたらマジで具合が悪くなった

一条:ですかね。

風間:ボツにしたのも含めると、それをひたすら20個以上繰り返すんです。途中で「何やってんだろ俺。こんなことやっても何にもメリットないのに」と、マジで自己嫌悪に陥りました。

一条:そのあいだ俺はドラクエのレベル上げしてましたからね。

風間:…ちょっと殺意を覚えました、いま。あとはスタンプづくりと並行して、販売開始するためのいろんな事務手続きも進めていって。これがまためんどくさかった!

一条:めんどくさかったらしいですね。おれはドラクエしてましたけど!

風間:………。で、作ったら審査に回すんですが、今回は一条さんの顔を使ってるので、本人の許諾が必要だったんです。めんどくせーなと思って、キャラクターの利用許諾書を適当に作って送ってみたら、見事にリジェクトされちゃって。

一条:これに写ってるのはキャラじゃなく人間だと、LINEの方も一応気づいてくれたんですね。

風間:仕方ないので一条さんにツイートしてもらって、それをエビデンスとしてLINEに送って、また審査を気長に待って。ようやく販売が開始されました。

このツイートのスクショをLINEに送ってようやく承認が下りた

一条:長かった! おれはドラクエしてただけですが。

2ヶ月の売上げ、93円

風間:では、販売開始してから約2ヶ月。ここまでの販売成績を発表します! 2ヶ月の販売総数、3! 売上げは31円×3で、93円!

一条:えっ。93円?

風間:はい、93円です。缶ジュース1本買えません!

公開! これが10月の売上げだ

一条:まー、俺も風間さんに記事公開までNDAかけられて、一切告知してなかったですから! 勝負はこれからですよ! でもLINEの販売額って120円じゃなかったでしたっけ? なぜ31円?

風間:120円のうち89円を、手数料とかでLINEが持っていきます。

一条:マジですか? 厳しいなあ…。

風間:あと、売上げ数3のうち、1は僕です。だから実際に買ったのは2人だけです!

一条:逆に気になりますね、買ったのは誰なのか。

風間:それが分かるのが、このスタンプのすごいところです。買ったのはナイコムのNさんと、元ドルビーのIさんです。僕がNDAを勝手に解禁して、紹介したら買ってくれました。ナイコムのNさんは、「このスタンプはすごい!」と絶賛してくれてます。なんでもこれを使うと、トークが一瞬で止まるらしいです。

一条:というと?

風間:誰この人? と必ず聞かれるので、「これこれこういう人だよ」みたいな説明が必要らしくて。すると向こうも「はー」みたいな感じになって、会話が止まると。

一条:僕が会話のストッパー役になってるわけですね!

風間:すごく良く表現すると、そうかもしれません。でもこのスタンプ、僕も使ってますが、ぶっちゃけ、使いどころがないんですよ。インパクト強すぎて、一回使ったら飽きられるし。

一条:なるほど。

LINEスタンプの一例

これが送られてくると会話が止まるらしい

風間:なので一条さん、今日で情報解禁したので、これからガンガン告知して売ってください! そうすると僕の口座に売上げが入りますから。

一条:…えっ?

風間:最初に言ったじゃないですか、入金口座には僕の口座を登録するって。

一条:そういえばそんなことを聞いた気も…。

風間:会社の名義で登録したら、音元出版が認めた公式スタンプになっちゃいますよね。そんなわけにいかないので。

一条:でも売上げ、僕にもらえるんですよね?

風間:もちろんです。まあ、管理画面は僕しか見れないので、申告制ですけどね!

一条:…。

一条氏の撮影画像、オープンソース化

風間:今回めんどくさい手続きを突破したんで、次からは楽かもです。みなさんぜひ、こちらからご購入ください。

一条:ですね。今回のが売れたら、第2弾、第3弾も考えていきましょう! で、なんか話が締まりかかってますけど、これだけじゃ面白くない気がするんですよね。LINEスタンプ作りました、売りましただけじゃ!

風間:…というと?

一条:やっぱり、もっとアグレッシブなことをしないと。

風間:アグレッシブと言われても。

一条:今回の撮影データをダウンロードできるように提供するのはどうですか? 時代はオープンソースですから! 「ぱくたそ」さんみたいに、写真をフリー提供しましょう! もちろんクレジットフリー、ロイヤリティフリー、改変OKで。

風間:誰も求めてなさそうですが、ムダに画期的な気が。一条さんの生写真を、そのままダウンロードできちゃうわけですね。さっきお見せした、衝撃的すぎて使えなかったボツカットとかも含めて、全部公開しちゃいましょう!

一条:「ぱくたそ」の女の子、けっこう広告に使われたりしてますから。そのうち僕の写真もどこかの広告に使われるはずですよ!

>>一条氏の生画像データはこちらから<<


風間:とりあえず、2017年中くらいまではデータを置いておきます。

一条:………しかし、今回もぶっちゃけあんまり面白くない企画でしたね。

風間:そうはっきり言わないでください。だから書くのが遅れたわけで…。ただ、次回は期待してください。いま最も注目のデバイスに便乗した企画を考えてます。

一条:言っときますけど、aiboは買いませんからね! すでにお断りしてますから! 僕は犬が好きじゃないので、そもそも買う理由がないんです!

風間:良いフリをありがとうございます。次回もお楽しみに!

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