HD 800/IE 800の製造工程を見た

独ゼンハイザー本社訪問記(1)開発&製造現場に潜入! あの銘機はこうやって作られている

編集部:小澤 麻実

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2015年09月24日
今年で創立70周年を迎えたドイツの名門ブランド「Sennheiser」。その本社は、ハノーファー中央駅から車で30分ほど離れたウェデマークの、のどかな田園地帯のなかにある。今回ライターの山本敦氏と当サイト編集部がこの本社を訪ね、HD 800/IE 800などを製造する工場を見学するとともに、同社CEO アンドレアス・ゼンハイザー氏やハイエンド製品のプロダクトマネージャー アクセル・グレル氏にお話しをうかがうことができた。その模様を全3回にわたってお伝えする。


緑あふれる美しい本社。新社屋「Innovation Campus」も完成

ゼンハイザーの歴史は1945年、創業者 フリッツ・ゼンハイザー博士の自宅からスタート。現在では全世界60カ国に事業所を持つ売上高6.4億ユーロの企業にまで成長した。

創業者 フリッツ・ゼンハイザー博士(右上)。70年の歴史のなかで様々な銘機を生み出し、世界規模の企業に成長した

創業時の社屋は今も本社のなかに記念館として残されている。フリッツ博士が造園に興味を持っていたことから、本社内の庭は非常に美しく手入れがされている。造園専門のスタッフまでいるとのこと。

創業時の本社。フリッツ博士の自宅でもあった。18世紀末に建てられた農家とのこと

現在は記念館となっており、伝説の銘機「Orpheus」(1991年)などが展示されている



旧ゼンハイザーロゴの付いた棟も並んでいる

また、フリッツ博士の孫である現CEO・アンドレアス氏が「ゼンハイザーが世界に飛躍するためには、社員の働きやすさや生活のクオリティをあげることが必要」と語るように、敷地内には保育園も用意。従業員が子供を預けながらのびのびと働けるようになっている。

今年3月には、新社屋「Innovation Campus」も完成。様々な部門のメンバーがクロスオーバーし、新しいイノベーションを生みだす場となっているとのこと。記者が訪れた際も、何組もの社員の方々が熱を帯びた打合せを行っていた。1階にはドイツ国内初となる旗艦店があり、ほぼ全てのゼンハイザー製品を試聴したり、最大9.1chまでのサラウンド音声をヘッドホンで楽しめる新技術「Sennheiser 3D Immersive Audio」を実際に体験したりできる。

今年3月に完成した新社屋「Innovation Campus」。200席のシアター施設も用意している


1階にはドイツ国内初となる旗艦店があり、ほぼ全てのラインナップを試すことができる


新技術「Sennheiser 3D Immersive Audio」のデモも体験可能

巨大なMOMENTUMのオブジェも

歴史的モデルたちが一堂に集結

現在ゼンハイザーはアイルランド、アメリカ、ドイツのに生産拠点を持っている。アイルランドでは主にエントリーモデルのヘッドホン/イヤホン、アメリカではワイヤレス対応モデル、そしてこのドイツ本社ではHD 800やIE 800などハイエンドヘッドホン/イヤホン、およびプロ用マイク(ノイマンのものも含む)の生産が行われているとのことだ。

本社内には、同社の歴史的なマイクやヘッドホンを展示するコーナーも用意。世界初のオープン型ヘッドホン「HD 414」(1968年)をはじめ、初の静電型ヘッドホン「Unipolar 2000」(1977年)など、そうそうお目にかかれない貴重なモデルの実機が揃っている。

歴史的なマイクやヘッドホンを展示するコーナー

世界各国の様々な賞を受賞している


世界初のオープン型ヘッドホン「HD 414」

初の静電型ヘッドホン「Unipolar 2000」


前述の創業時の社屋内記念館にも、Orpheusを筆頭に過去の銘機とそれをブラッシュアップしたモデルが並べて展示されている

ひとつひとつ手作業で組み上げられるHD 800&IE 800の製造工程

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