“万能エンタメヘッドホン”、Boseの最新「QuietComfort Headphones」で『攻殻機動隊』の世界観にどっぷりハマる
没入感がスゴい!『攻殻機動隊』を映像でも音楽でも満喫する
さて、せっかくQC2 HPが手元にあるのだから、個人的に大好きな作品を満喫したい。40代前半の筆者にとって、ここ最近盛り上がった映像および音楽コンテンツといえば、つい先日最終回を迎えたアニメ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』。これを体験しない手はない。
もはや誰もが知る激強IPの『攻殻機動隊』シリーズであるが、2026年にサイエンスSARUが制作した完全新作の今作は、あえて士郎正宗の原作漫画に寄せたストーリーや絵柄・キャラクター設定で展開されており、筆者世代のファンにはたまらないものだった。
というわけでMacBook Airをプレーヤーに、アマプラで配信中の同作をQC2 HPで楽しんでみる。もちろんサウンドモードはボーズ独自の空間オーディオ「イマーシブオーディオ」、その中のひとつである「シネマ」を選択した。
まず基本のイマーシブオーディオモードは、「静止」「移動」を選択できる。「静止」は、リスナーの頭が左右に動いても音の発生源がその場に固定されているように聴こえるモードで、AirPods Proでいう「ヘッドトラッキング」だ。対して「移動」は、リスナーの頭の動きに合わせて音声が追従する一般的なモードとなる。
そして「シネマ」は、そんなイマーシブオーディオが適用されながら、主に映像コンテンツを視聴する際に、背景音や音響効果を空間に広げてバランスを調整するモードだ。音場を広く表現しながら、セリフはクリアで聴き取りやすく常に中央から聴こえるよう再現する。「シネマ」の状態で、静止と移動を切り替えることも可能。ライブ音源を聴くときなどにも活躍する。
例の『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を再生し、通常のステレオ再生からこの「シネマ」へ切り替えると、一気に空間性のあるサウンドへ変貌した。頭内いっぱいに、ブワッと空間性のあるサウンドステージが展開するイメージだ。従来のステレオ再生の感覚だと最初は慣れないかもしれないが、聴いていると作品が持つ演出のドラマチック感が倍増するのが感じられる。
確かにセリフも聞き取りやすいし、ピストルの発射音などシンプルな単音の響きにはナチュラルさがありつつ、背景の環境音やBGMに絶妙な空間性が付与されている。自動車の走行音や、ザーザーと降りしきる雨の音などが頭内空間に広がり、電子機器のデジタル音やジェット機などの効果音の低音がぐっと濃くなるのも印象的だ。
また、蛍光灯の「ジジ…」というノイズの乾いた質感までも、「シネマ」にすると際立っていて、空間性が感じられる。電脳での通信中の会話と、生の会話の声の質感の違いもわかりやすい。人形使いの意識に潜る際も低音に迫力があって“潜っている感”に浸れるし、総じて没入感がマシマシだ。
あえて原作に寄せつつ平成っぽさのあるビジュアルに、現代の先進的なイマーシブサウンドが組み合わされる体験は、平成レトロブームの今どきっぽい楽しみ方とも言えるだろう。絵柄はレトロ感があるが現代の画質で作り込まれている作品のバランスと、QC2 HPのサウンドが見事にシンクロしていた。
King Gnuの主題歌「GO GHOST」を聴く
続いては、通常のステレオ再生による音楽リスニングの聴きごたえもレポートしていこう。聴くのはもちろん、今回の『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の主題歌であったKing Gnu「GO GHOST」(Amazon Music/配信音源スペックは48kHz/24bit)。プレーヤーは私物のスマートフォンPixel 8aを使った。
音が鳴り始めてまず感じたのは、ボーズらしい低音の迫力がありつつ、絶妙なエモーションとクール感が両立したサウンドだ。パワフルだが軽やかな質感があるのが好印象で、フォーカスが引き締まっており、ボワボワと膨らむ量感一辺倒の低音ではない。
ボーカルの距離感は近すぎず遠すぎず、バックミュージックの中に浮かび上がって映える。また、本曲の民族的なコーラスのセクションは、歴代主題歌とシンクロしており、非常に『攻殻機動隊』らしい世界観を漂わせているが、そのコーラスとバックミュージックが一体となっていくところに透明感があって心地良い。爽やかさのある低音が、「デュルン」と沈み込みつつも重すぎず、楽曲のクール感がしっかりと保たれていて、作品の世界観と解釈一致の音だと感じた。
せっかくなので、過去の『攻殻』シリーズの主題歌も試聴してみることに。こうやって昔の音楽にもすぐ出会い直せるのが、サブスク時
続いて同じくOriga「rise」(44.1kHz/16bit)。パンチのある引き締まった低域に対して、Lch寄りに鳴る電子音の細かい音や、Rch側で鳴る高域がくっきりと浮かび上がり、メリハリのある再生が楽しめた。楽曲のキャラクター的には、もう少し低域が歪んだほうがソリッドな聴きごたえに直結する面もありそうだが、見通しが良くて疾走感がある。Origaのロシア語歌詞が持つ異国感も引き立っている。
ちなみにこれらの音楽再生時にサウンドモードを「シネマ」に切り替えてみたら、なかなか面白かった。音の正確さというよりは、楽曲が持つ異国感のあるストーリー性が強く感じられたのだ。広がりのある世界観の中に、どっぷり浸るようなエンタメ感が生まれる。
まとめ:音楽も映像もボーズサウンドで味わえるエンタメ機
改めてBose QuietComfort Headphones (第2世代)は、ミドルクラスでありながら上位機譲りの「イマーシブオーディオ」を手に入れたことで、「万能エンタメヘッドホン」へと進化を遂げた1台であることが実感できた。
通常、音楽再生においてはステレオ再生が最もナチュラルでオードソックスにボーズサウンドが楽しめるが、「シネマ」などのイマーシブオーディオはライブ音源や物語性の強い楽曲で空気感や空間性を表現してくれる。コンテンツに応じて切り替える楽しみがあるのは本機の大きな魅力だ。
好きな映像も音楽も、これ1台あればハイクオリティなボーズサウンドで満喫できる。普段の音楽鑑賞はもちろん、サブスク映像も極上の音で楽しみたいと考えている方にオススメしたい。

