【ミニレビュー】スロバキアの新興ブランドNEOの「QUATTRON REFERENCE」1段ラック
今話題のアクセサリーを毎週ピックアップして、音質改善のポイントをコンパクトにご紹介する「オーディオアクセサリーひとくちレビュー」。今月はパワーアンプ用の1段ラック4本立てでお送りする。最後を飾るのは、ディバインが輸入を開始して話題を集めているスロバキアのNEOブランド。その「QUATTRON REFERENCE」ラインの1段ラックをご紹介しよう。
ハイファイ性能の高さがおおらかさとして現れる
「QUATTRON REFERENCE」シリーズは同ブランドのリファレンスモデルで、大型で重量がある弩級のオーディオ機器向けに設計されている。棚板は厚さ60mmのMDFボードと金属プレートから成る。直径50mmのフットは非常に頑丈なステンレススチール製である。今回は棚板がマットブラック仕上げ、ポールがブラックダイアモンド仕上げの仕様をチョイスした。
とても伸びやか、かつ大らかな表現をするラックである。アキュフェーズのパワーアンプの下に「QUATTRON REFERENCE POWER AMP STAND 550XL」を設置すると、ネナド・ヴァシリッチのベースは実に気持ち良く伸びる。音像を引き締め過ぎることがない。
ハイ・ファイ・セット「卒業写真」はどの帯域にも強調感がないフラットバランスだ。ボーカルは程良く厚めの音像でビブラートがなんとも伸びやか。伴奏の各楽器も実に伸びやかで、硬軟バランスに不自然な作為感が皆無である。
タン・ドゥン『交響曲1997「天、地、人」』も鐘の伸びやかさが際立つ。児童合唱の質感が瑞々しい。
不要振動をよほど巧みに制御しないとこのように伸びやかで、神経質さ皆無の表現はできない。ハイファイ性能の高さがおおらかさとして表現されるラックである。
