【プロレビュー有】音質/ノイキャン/デザイン/装着感…すべてに満足できる逸品。Bowers & Wilkins「Pi8」の魅力!
一方、野村ケンジ氏はレビュー記事にて「(同社ワイヤレスヘッドホンのハイエンド機である)Px8を彷彿とさせてくれる上質かつバランスに秀でた音」だと本機の音質を解説。
「全帯域で音色の揃った、とてもニュートラルなサウンドキャラクターに纏まっている。しかも、解像感が高く、ディテールがよく見えるので、ホールの音の広がりなどもしっかり伝わり、よりリアルな演奏に感じられる。どんなジャンルの楽曲でもそつなくこなす、いやそれ以上に魅力的な演奏に感じさせる、なかなかの優等生だ」とし、「派手な脚色をしていないにも関わらず、ライバルの高級TWSに対してB&Wらしさをしっかりアピールできるサウンドにまとめ上げられている」と評している。
ノイキャン性能チェック:オンにしても音質が変化しないのもポイント
昨今のワイヤレスイヤホンではノイキャン性能もユーザーが製品を選ぶ際の重要な指標のひとつだが、もちろん本機もぬかりはない。「音楽再生(音質)を邪魔しないノイズキャンセリング」という思想の下、十分なノイキャン効果を発揮してくれる。
例えば野村氏は「実際に使用してみると効果は高いのに、 “強過ぎる” イメージがあまりない」と説明。「実際に前モデルよりも低域のキャンセル量を強化しているとのことだが、自然で程よい効き具合に感じられるのが好ましいし、ANCのオンオフで再生楽曲の音質に変化が表れないのも大きなポイントだ」と述べている。
山本氏も「ANCをオンにすると柔らかな静寂に包み込まれる」とコメント。「ANCのチューニングはPi7 S2と比較して低音域のキャンセリング性能を大きく向上させているという。だからこそ、静かなオーディオルームでスピーカーのサウンドに耳を傾けているような自然な開放感が得られるのだ」と説明している。
また、山本氏はPi8の装着感の良さもノイズキャンセリング効果に一役買っていると言及。「耳に挿入したイヤホンがまるで自分の身体の一部になったみたいに馴染む。パッシブな遮音効果も高い」とも語っている。
なお、装着感については、野村氏が「耳型後方に配置された小型イヤーフィンのような形状によってピッタリとフィットしてくれ、多少首を振っても脱落することがない」とも解説。心地よい装着感と、簡単には耳から落ちないしっかりしたフィット感を両立させていることを説明している。

高級モデルに相応しい、上品かつ上質なデザイン
さらに、高級感のあるデザインも本機の魅力。野村氏は「高級モデルに相応しい、上品かつ上質な印象に仕上がっている」とし、「多種多様なTWSがリリースされている現在、デザインにこだわった製品も少なからずラインナップされているが、ここまで上品で上質な印象を憶える製品は少ない。そういったデザインの巧みさひとつを取っても、製品作りに関していっさい手抜かりのない様子が窺える」と、B&Wのものづくりへのこだわりを高く評価している。
山本氏が開発陣へ行ったインタビューによれば、こうしたデザインにはワイヤレスヘッドホンのPx8やPx7 S2e、そしてスピーカーシステムのデザインにも共通する「あるコンセプト」が通底しているとのこと。
「根底には最高の音響性能を実現するために培ってきた経験と音響原理があります。たとえば『801 D4』のような重量級のフロアスピーカーとPi8のようなワイヤレスイヤホンでは、理想のデザインにたどり着くためのアプローチは異なっています。しかしどんなカテゴリーの製品であっても、そしてこれから私たちが世に送り出す製品もすべてB&Wが手がけたものであることが明確にわかるデザインにすることは、とても大事にしている要素です」(担当者)
◇
このように、普段から数多くのイヤホンに触れている歴戦の評論家2名が、総合力を高く評価するB&WのPi8。インテリアや腕時計などにこだわるように、イヤホンにも上質さを求める本格志向のユーザーにはピッタリの逸品と言えるだろう。
もちろん、カジュアルに音楽を楽しみたい人にも十分に応えてくれる懐の深さも持っている。ぜひ一度チェックしてみてはいかがだろうか。
(提供:ディーアンドエムホールディングス)
