完全ワイヤレスの“新たな音質水準”。EDIFIER「NeoBuds Planar」をオススメしたいワケ
「NeoBuds Planar」音質レビュー:一聴してすぐわかる「平面型の音」
それではいよいよ音質をチェックしていこう。本製品の最大の特徴は、製品名にもある通り平面磁界型ドライバーを搭載している点にある。平面磁界型ドライバーは一般的なイヤホンに多く採用されるダイナミック型ドライバーと異なり、振動板上に並んだコイルによって全体が等しく振動する特性から分割振動が抑えられ、低歪みで正確なレスポンスが得られることが特徴。本製品では総厚10μm未満の超薄型振動板を精密に制御する「第2世代EqualMass技術」により、さらに高解像度のサウンドを実現しているという。
まずはiPhone 15 ProMaxとAACで接続し、Apple MusicでEarth, Wind & Fireの「September」を再生。一聴してすぐに感じられるのは、やはり平面型ならではの細かな音の解像感の高さだ。キレの良いドラムやパーカッション、伸びやかなストリングスやボーカルなどが心地よく調和して感じられる。それでいてどこか落ち着きが感じられる音作りは、粒立ちの良さを感じつつもリラックスして楽しめるサウンドに仕上がっている。
その一方で米津玄師「Plazma」を再生してみると、ハイテンポで刻まれるリリースカットピアノやリズムセクションのスピード感が潰れることなく描写されており、思わず身体を揺らしたくなるようなノリの良さも十分に兼ね備えている。繊細な音作りながら軽くなく、むしろ重厚さすら感じられる中低域の質量感がパワフルなアタックを与えてくれるので、決して聴き応えに不満を覚えることはないはずだ。
AndroidスマホのArrows weにLDACの96kHz/24bitで接続し、上記の楽曲を改めて聴いてみると、サウンドの印象は大きく変化しないまま、AACでも十分綺麗に感じられた中高域がよりクリアに、全体的にもさらにリアルさを感じられる音になった。
また、コーデックをaptX Adaptiveに変更すると、同様のクオリティでありつつもキックやベースラインなどの低域が厚みをもって伝わり、よりグルーヴ感を楽しめるように感じた。こうした差は聴く環境による違いも含まれるかもしれないが、これらの高音質コーデックに対応するデバイスを持つ人はぜひ活用することをオススメしたい。
専用アプリのEQによる変化もなかなか大きく、EQを「ダイナミック」に設定すると中低域が強調されたディープなサウンドに、EQを「静電気」(原文が「Electrostatic」なので、おそらく静電型ヘッドホンをイメージしたEQだと思われる)に設定すると逆に中低域を抑え、高域を中心とした柔らかな印象のサウンドに変化する。これに加え、ユーザーカスタマイズのEQも細かく設定できるので、本製品の豊かな表現力を自分好みに調整していくのも良いだろう。

平面磁界型の精細で美しいサウンドを完全ワイヤレスイヤホンのサイズに見事に落とし込みつつ、従来製品と遜色ない価格に抑えられているのも魅力的なNeoBuds Planar。完全ワイヤレスイヤホンの新たな音質水準を感じさせるサウンドを、ぜひ手に取って確かめてみてほしい。

(提供:EDIFIER)
