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PRアルミ削り出しインシュレーターの有り無しでチェック

高い制振性で安定のCDリッピング! さらに進化したパイオニア最新BDドライブ「BDR-XS08MB-S」を試す

2022/12/12 山之内 正
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スロット開口部は、両脇にブルーのLEDが点灯、または点滅して動作状態を示し、点滅の周期でディスクの有無や再生中かどうかの識別ができるようになっている。また、開口部の内側にはシャッター幕があり、この部分からも音漏れやホコリの吸い込みが起こりにくい構造を採用している。いずれも地味な工夫ではあるが、使い勝手と信頼性の向上につながる。

開閉時などにドライブが動いてしまうのも防いでくれる

なお、付属のスタンドを使えば縦型でも使えるし、スタンド側にも滑り止め加工が施されているが、インシュレーターが制振効果を発揮する横置き使用の方が動作音は小さくなるようだ。ちなみに縦置き時には、付属のラバークッションをドライブ後端側に貼ると、安定性が向上するのでお薦めする。

付属のスタンドを使えば縦型でも使用可能

付属のラバークッションも使用すれば安定性が向上

■「CDの価値を大切にする音楽ファンにこそ強くお薦め」



PureRead4+の動作原理自体は、従来と変わっていない。傷や汚れ、偏心などに由来する読み取りエラーが発生した場合、読み取りのリトライを行う。その際に、複数のアルゴリズムを適切に組み合わせることと、動作の処理単位を細分化したことが最新バージョンの特長で、従来バージョンに比べて読み取り時のパラメーターを適切に選べるようになっている。

Mac用のユーティリティソフト(パイオニアBDドライブユーティリティLite)をインストールしたMacBookProにドライブを接続し、データ補間が避けられない場合に読み取りを停止する「パーフェクトモード」を選んだうえでリッピングを行う。このモードで読み取りが停止しなければ、ディスクのデータを完全に読み出したことを意味するわけだ。その安心が手に入るだけでもPureRead4+を使う価値はあるのだが、他のドライブでは読み取りにくかったCDが、PureRead4+によって読み出せるケースも実際に体験している。傷が多くリッピングを諦めていたようなケースでも試してみる意味は大きい。

それでは、リンのKLIMAX DSをコアとする筆者のリファレンスシステムで、BDR-XS08MB-Sでリッピングした複数の音源を再生してみる。

取材時の様子

筆者手持ちのCDライブラリには、30年どころか40年前の最初期のディスクが相当な枚数含まれていて、高精度なリッピングを行ってオリジナル通りの音源データをアーカイブしておく必要があった。そんな昔のCDも今回改めて読み込んでみたのだが、声や弦楽器の瑞々しい音色やギターの鮮明な粒立ちなど、時間の経過を忘れさせるような鮮度の高い音を取り戻すことができた。

そこまで古いCDだけでなく、なんとなく音のリアリティが失われ気味と感じるCDなど、音質劣化が疑われるディスクをPureRead4+で読み取ることで、本来のサウンドが蘇ることもある。CDの価値を大切にする音楽ファンにこそ、本機は強くお薦めできると言える。

(協力:パイオニア株式会社)

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