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ソニー「LinkBuds S」は“いいとこ取り”の高コスパ完全ワイヤレスだ!実力徹底チェック

2022/09/16 鴻池賢三
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ちなみに、本体は「WF-1000X M4」に対し、容積にして40%も小さいとのこと。また、軽量であることに加え、耳の窪みにそっと乗る丸みを帯びた形状なので、一部に圧力が掛かることなく実に快適。バッテリーはノイキャンオンで6時間と、このサイズ感のイヤホンとしては長持ちだが、この性能も、6時間連続で着けていられる装着性の高さがあってこそ活きると言って良いだろう。※コーデックはAAC、ノイズキャンセリング機能ON時、DSEE Extreme/イコライザー搭載モデルはOFF設定時、またその他機能は全て初期設定時

快適な装着感を実現

音質は主にユーザーが多いであろうiPhoneと組み合わせ、配信音楽で確認した。本機はLDACによるハイレゾワイヤレスを謳っているが、AACコーデックに対応しiOS版のアプリも用意されているなど、iPhoneとの相性も考えられている。

充電ケースも小型軽量

まずは最近筆者もハマっているK-POP。アレンジ的にも録音やミキシングの観点でも重低音の使い方が巧く、ワイドレンジで音質面でも優秀。ハイファイ再生環境でも映える楽曲が多いのは驚くばかりだ。

本機で再生すると、そうした音源クオリティーの高さをしっかりと体感することができる。パワフルで厚みのあるベースサウンドが印象的だが、音が近づいて来るような距離の変化も感じられるほど立体的。こうした空間的な分離の良さは、中高域をクリアに聞かせることにもつながり、ボーカルも明瞭に届けてくれる。

「スケールの大きさとキレを両立したサウンドは見事」



また、「声」がシルキーで伸びやかなのも好印象。5mmとそれほど口径は大きくないドライバーだが、独自の新開発品とのことで、スケールの大きさとキレを両立したサウンドは見事だ。また、統合プロセッサーV1はフラッグシップモデル「WF-1000X M4」にも採用されているもので、アンプ回路も高性能と言えるもの。低歪とパワーの両立が、卓越したサウンドパフォーマンスを達成しているようだ。

本体の内側

配信でいろいろな音楽を続けて聴いていると、突如としてモッサリとした楽曲に出くわすことがある。音源のクオリティーや配信時の圧縮など、複数の好ましくない条件が重なると悪化し、さらに再生装置の性能が良くなればなるほど、そのギャップが気になり易くなる。

本機はV1によって完全ワイヤレスでも、アップスケーリング機能「DSEE Extreme」が利用可能。効果は絶大で、単に96kHz/24bitに引き上げ、「ハイレゾ風」と言わんばかりに高音域が強調されるのではなく、空間がクリアになってそれぞれの音がフォーカスが合ったようにピシッと引き締まる。開放的で躍動感のある心地よいサウンドに生まれ変わるのは驚くべきレベルだ。

再生中の楽曲のタイプを、AIを活用したDSEE Extremeが自動で判別する技術により、圧縮で失われた楽曲本来の周波数を保管。ハイレゾ相当の高解像度音源にアップスケーリング。古めの楽曲、録音がイマイチな音源も、新鮮な気分で楽しめるに違いない。

コーデックをLDACにしてのハイレゾワイヤレス再生は、Xperiaと組み合わせて確認。AAC接続でも充分な高音質と感じたが、LDAC接続は情報量が明らかに多く、その良さはシルキーで耳触りの良いサウンドとして体感でき、ひいては疲れにくさにもつながる。ハイレゾは高域の再生周波数が話題になりがちだが、密度が高まると低域の質感もよりリアルになり、慣れてくると、AACとの違いもより分かるようになってくる。音楽好きなら、本物を聞き分ける聴感のトレーニングとしても、環境を整えて行くと面白いだろう。

ノイキャン/外音取り込みも高性能でお得感が高い



本機の大きな特徴と言えるのが、ノイズキャンセリング性能へのこだわりである。今やノイキャン機能の搭載自体は珍しくないが、実の所、性能となると話は別だ。

本機は、比較的高度とされる、フィードフォワード方式とフィードバック方式を組み合わせたハイブリッドタイプを採用しながら、さらにソニーがフラグシップ1000Xシリーズで定評を得てきた、独自のデジタル方式を継承し、高精度で効果的なノイキャン性能を実現。WF-1000XM3と同等性能を実現しているとのことで、先代とは言え、格上のフラッグシップモデルと同じノイキャン能力を備えていると考えると、お得感が高く魅力的である。

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