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人気沸騰、超便利。AZLAライブ用イヤープラグ“ポム栓”の一台二役ぶりが凄い

公開日 2022/09/12 06:30 高橋 敦
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ヘッドホン on ポム栓で、各モードの違いを詳細追試



ここまではライブ現場の実戦に近いなるべく環境でテストしてきたが、追試的にもうひとつ、「耳にPOM1000を装着してその上からヘッドホンも装着して音を鳴らしてみた」というテストも行ってみた。

ヘッドホンとライブ現場の超大型スピーカーの違いは大きく、実践的テストからは離れてしまう。しかし、実はヘッドホンだからこそできるテスト内容もある。それは、周波数特性の違いのチェックだ。

具体的には、左をクローズド、右をオープンの状態で装着して、以下のような形で周波数特性の違いを確認した
(1)POM1000を左耳クローズド/右耳オープンで装着し、その上からヘッドホンを装着。
(2)その状態で20Hzから20kHzまでのサイン波を再生。
(3)各周波数が頭内で中央付近に定位すれば、その周波数ではクローズド/オープンの減衰効果はほぼ同等、頭内で定位が右によれば、その周波数ではオープンは減衰弱めになっている、と判断。

左右の音響空間がほぼ完全にセパレートされているヘッドホンだからこそ、POM1000を左右別モードで装着して、その左右の違いを明確に感知できると期待してのテストだ。

なお、このテスト内容ではヘッドホンの左右特性が揃っていることが特に重要。今回は製品紹介で「左右のドライバーの特性を揃え」と特に謳われており、筆者の改めての確認でも実際に揃っていると判断できた、Shure「SRH1840」を使用した。

POM1000を左右それぞれ別モードにして装着した上から、ヘッドホンを装着して再生。周波数特性の違いを確かめてみた

プレーヤーには、Astell&Kern「KANN MAX」を使用。各周波数のサイン波を再生していき、POM1000を左右でそれぞれ別モードに装着した際の、定位のズレの有無、大小を確認した。

結果としては、高域側6.3kHzから、定位が右耳=オープン側にやや寄り始め、8kHz以上ではより明確に寄る。対して中低域では、定位が左右どちらかに明確に寄ることはなかった。80Hz付近に微妙な違いは感じられたが、それも誤差の可能性を捨てられないほどの微妙さだった。

ヘッドホンでの周波数テストの結果。16kとか20kとかは筆者の耳ではもう無理なので若いユーザーの方はぜひご自身で追試を!

このことから、クローズドとオープンの音圧減衰特性の違いは、主に6.3kHz付近以上の高域、特に8kHzを超える帯域にあると言える。スピーカーでの大音量テストで感じた「オープンにしても音圧減衰効果は意外と十分にキープされる」「オープンにするとエッジの鋭さやアタックの明確さ、響きや響きの成分が強まる」という印象との齟齬もない。

モード別の効果イメージはこちら。この2モードを1アイテムで使い分けられる便利さ!


「POM1000」の実力とは



ここまでの検証で得られた各モードの印象を、簡潔にまとめてみよう。

「クローズドモード」:イヤープラグとしての音圧減衰性能をしっかり維持したまま、高音域の遮音性のみ適度に緩めてライブ用としての音楽的な聴こえ方も確保。
→超爆音な現場や座席に当たってしまっても耳をしっかり保護しつつ音楽もちゃんと楽しめる!

「オープンモード」:高音域の遮音性をさらに緩めて音楽の聴こえ方をより自然にしつつ、音圧減衰性能も必要十分を確保して耳をちゃんと保護。
→ちょっとだけ音圧きつめの現場で耳をさらっと保護しつつ音楽を楽しめる!フェスなどの長時間現場で耳を適宜休ませて本命の推しに向けて耳とテンションを温存するのにもおすすめ!

この二つの効果を、一つのイヤープラグで得られ、また場面に応じて使い分けられるというのは嬉しいことだ。また音楽用イヤープラグには他にも、「ライブを全力で楽しみたいけど、この曲は聴き込みたい」という時などに、「イヤープラグで音圧を落として、ライブの熱気から自分を少し遠ざけ、あえてクールダウンして音に集中」なんて使い方もある。そんな場面では、POM1000をオープンモードにして装着するのもありかもしれない。

筆者もライブ用イヤープラグはこれまでに何製品か購入して試しており、これまでにも本当は使い分けが必要だと感じていた。だが、複数持ち歩くのは面倒であり、「聴こえが一番自然なものだけ常備しておこう」という使い方だった。

しかし、AZLA「POM1000」なら、複数持ち歩く面倒も、ひとつで済ませる妥協も必要ない。周りに薦めるにも、ライブ用イヤープラグの種類や使い分け、参加する現場の傾向から……なんて冗長な話は必要なく、「POM1000ならモード切り替えができるから、現場で試して、快適な方のモードを使えばいい」と言える。



ライブ用イヤープラグというジャンルにとって、いま何よりも大切なのは、優れた製品が登場してヒットして、それによってライブ用イヤープラグの認知度がさらに高まり、音楽ファンの耳が守られることだと思う。これはライブ用イヤープラグに限らず、新規ジャンルが盛り上がり、定着するためには、そのジャンルにおける「とりあえずこれを買っておけばOK」という製品が求められるのだ。

そして、クローズド/オープンのモード切り替えで、ライブ用イヤープラグとしてのオールラウンド性を備えたPOM1000は、このジャンル現時点における、そんな優秀製品の最右翼だ。気になる方はぜひ、POM1000を手にして、「ライブ用イヤープラグのある音楽ライフ」を体験してみてほしい。

(文・高橋 敦)


編集部員が実践!大規模ライブ会場で “ポム栓” を装着してみた
8月某日、日本武道館で行われるライブイベントに参加した編集部員A。西側の2階席後ろと、ステージに近くはないものの、ステージ真上に360度方向に向けて設置された超大型スピーカーの一つの向きが、真正面に来るような座席位置だ。ステージが始まる前の音出しの段階から明らかに大音量であることが感じられた。

そこで今回、 “ポム栓” こと、AZLA「POM1000」を試してみた。


“ポム栓” をライブ会場で試してみた!
まずは何も装着しない状態でスタート。やはり音量はかなり大きく、反響音や、楽器の音の周辺に広がるような響き、複数の音がぶつかり合うようなビリビリとした感覚などが強く感じられた。
最初はPOM1000をクローズドにして装着。ライブならではの音量は体感できつつ、ビリビリとした感覚や広がりすぎているように感じた響きや反響、音が鋭くなりすぎる感覚などが、しっかり抑えられる。かなり聴きやすくなった。イヤープラグ=耳栓の印象が払拭された。

一方、参加したライブのアーティストは、ボーカルの声は響きが美しく、楽曲そのものも、響きや空間表現が重要なことも多い。2階席と距離がある今回の環境では、オープンモードの方がより、その音楽性や声を活かして、快適な音圧に整えてくれるように感じた。

オープン/クローズドの切り替えは、本体をつまんでスライドするだけなので、音楽を聴きながらでも切り替えできるなど、操作性も高い。コンパクトで耳へのおさまりもよいので、激しく動くことがなければ落とす心配もなさそうだ。

休憩時間にイヤーチップも変えてみるなどして色々試した結果、この日の環境においては、「オープン」+「XELASTEC」の状態が適しているようだった。個人的には、フィット感高く物理的に密閉度高めつつ、空間表現や声の響きもしっかり楽しめる組み合わせだと思う。


「オープン」+「XELASTEC」がこの日のベスト組み合わせ!
このように、環境はもちろん、音楽性や「こんな風に聴きたい」という自分の好みに合わせて、モード切り替えを活用することで、最適な状態でライブを楽しみながら、耳を守ることが出来るというのは、すごく良い点だと実感した。今後ライブに行くとき、必須アイテムとして携帯したいと思う。




(協力:アユート)

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