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【特別企画】マルチチャンネル環境の実力をチェック

高コスパに「ぶったまげ」! Polk Audioで「映画館の音」なホームシアターを実現できた話

2022/07/29 秋山 真
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Monitor XTシリーズは、ブランド創業当時の「学生でも買える最高のスピーカーを」という理念を受け継ぎ、50年前に一軒家のガレージからスタートしたというアマチュアリズムと、米国を代表するスピーカーブランドに成長した今日のプロフェッショナリズムが見事に融合した、「自作キラー」とも呼びたくなる作品だ。価格は最上位のフロアスタンド「MXT70」でも49,500円(1台・税込)。

Monitor XTシリーズ「MXT70」

Signature Eliteシリーズは特許技術「パワーポート」をはじめ、Polk Audioが培ってきた独創的なアイデアが満載。Monitor XT よりも明らかにワイドレンジで、かつ3シリーズのなかでは最も自由闊達に鳴るタイプだが、どれだけパワーを突っ込んでもフラットなバランスが破綻しないところに底知れぬポテンシャルを感じる。こちらはシリーズ最上位「ES60」が82,500円(1台・税込)。

Signature Eliteシリーズ「ES60」

Reserveシリーズは(Polk Audioにしては)コストを度外視したプレミアムな造りで、外観だけでなく音の質感も明らかに2ランク上。シリーズ最上位「R700」の価格は132,000円(1台・税込)。ヨーロッパ市場も意識した大人のチューニングが施されているが、それでも一聴してPolkサウンドだとわかるのは、開放的で暖かみのあるハートフルなキャラクターが3シリーズに共通しているからだろう。

Reserveシリーズ「R700」

Polk Audioが実現する「映画館の音」は5本の指に入る “ぶったまげ体験”



では、各シリーズの特徴を十分に理解したところで、ここからは場所を移して、お待ちかねのドルビーアトモス上映といこう。試聴室の広さは縦7m、横4mで天井高が2.3m。四方をカーテンに囲まれ、裏には吸音対策が施されているため、響きは映画館に似て少しデッドだ。

スピーカーは先ほど底知れぬポテンシャルを感じたSignature Eliteから、フロントL/Rには16.5cmドライバーを2基搭載した「ES55」、リアL/Rには13cmドライバーを2基搭載した「ES50」をチョイス。センタースピーカーは無しで、フロントLの後方には30cmの大口径サブウーファー「XT12」を設置した。トップには予めこの部屋の天井に埋め込まれたB&W製を使用し、全体でセンターレスの4.1.6chという構成になっている。なお、フロントL/R間の距離が2.3mだったので、視聴位置も同じく2.3mの正三角形の頂点とし、角度もリスナーに向けて内振りとした。リアまでの距離はそれぞれ1.8mである。

以上のセッティングで、まずは絶対に避けては通れない『魔女の宅急便』のブルーレイをステレオ2.0chで再生してみたのだが、もう結論から書いてしまおう。ぶったまげた。長いこと、オーディオ・ビジュアルを生業としているが、間違いなく5本の指に入る “ぶったまげ体験” だ。

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