ULTRASONEの新“Signatureシリーズ”3モデル一斉レビュー！「S-Logic 3」がもたらす一段上の聴き心地

ドライバーユニットに関しては、3機種ともに独自技術「S-Logic」の最新バージョン「S-Logic 3」を採用。特許出願中の新技術DDF（Double Deflector Fin）と組み合わせることで、洗練されたサウンドを作り上げたという。

3モデルのイヤーパッドを取り外すと現れる、ドライバーの中央に配置された赤いヒレ状のパーツ、これこそがDDFだ。特定の周波数帯域の伝わり方を変化させることで音の深さや広がりの表現を豊かにし、いっそう開放感のある聴き心地を実現したのだそうだ。

搭載ドライバーユニットに関しては、「Signature MASTER」「Signature NATURAL」の2つはチタンプレイテッド・マイラー振動板採用の40mm口径ユニットだが、「Signature PULSE」のみマイラー振動板採用の50mm口径ユニットとなる。このことから、「Signature MASTER」と「Signature NATURAL」は「Signature PRO」系、「Signature PULSE」は「Signature DJ」系の最新バージョンであろうことが推測ができる。

■モデルごとに異なる方向性がデザインにも表れる

続いて、個別の特徴を見ていこう。まず「Signature MASTER」は、今回発売される3製品の中でもトップに位置するモデル。「Signature PRO」の後継モデルとして開発され、その名の通り“マスタークラス”のリファレンスサウンドを作り上げたモデルだという。

付属品も、3タイプの着脱式ケーブルのほか、シープスキンとプロテインレザー、2タイプのイヤーパッドが付属するなど、充実した内容となっている。なお、外観がほとんど変わらない3製品の区別として、「Signature MASTER」のハウジングには純金メッキ加工を施した金属製プレートが取り付けられている。こちらは単なる装飾ではなく、同時に高い遮音性も確保しているという。

いっぽう、3モデルのなかではミドルグレードに位置する「Signature NATURAL」は、搭載ドライバーユニットなど基本的な仕様については「Signature MASTER」と同じだが、サウンドチューニングが異なっており、ハウジング部のパーツがシルバーとなっている。イヤーパッドも、プロテインレザーが2セット付属する。

最後の「Signature PULSE」は、価格的には一番下のモデルとなるが、50mm口径ドライバーを搭載するなど「Signature DJ」の流れをくむプロDJ向きの仕様となっているようで、けっしてエントリーモデルというわけではない。同一シリーズのようでいて、それぞれが明確なキャラクターを持ち合わせている、というのが“Signature”新モデル3製品の特徴といえるだろう。