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【特別企画】いろんな使い方で効果を実感

フルテック「NCF Booster」をどう使う? アイデア実践レポート

公開日 2020/06/04 06:30 角田郁雄
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フルテックNCF Boosterシリーズ活用の楽しみ方を伝授
■Braceは電源を大幅強化、オプション応用の効果も魅力

プレーヤーとフォノEQで、もうひとつ大切なのは電源周りである。電源ボックスに使う「NCF Booster」や、2式の電源プラグに使える「NCF Booster-Brace」が発売されて高い評価を受けているが、嬉しいことに今回、シンプルな1式の電源プラグ用に「NCF Booster-Brace-Single」が発売された。もちろん電源ボックスや壁コンセント、機器にも使えるが、フォノEQなどの機器の電源入力部に、1式だけシンプルに装着できることは実に魅力的である。私はこの新製品の登場を期待していたし、多くの愛好家も望んでいたはず。

その構造の特徴は前述のように、重い重量で振動を低減するのではなく、半密閉型空気質、振動伝達NCF調合柱構造や振動抑制壁などで構成し、振動を低減していること。しかもNCFは静電気を低減し、軽量化も実現している。私は、効果はそれだけではないと実感している。ハウジング(外周)を特殊アルミ合金でカバーしていることに着目した。

なぜなら現在の電源コネクターの多くは樹脂製で、3芯シールド構造のケーブルと言えども、樹脂製コネクター部で電磁波の影響を受けてしまう。しかしBraceの2製品はハウジングが特殊合金製なので、電磁波を遮蔽してくれる。この効果は大きく、より一層の音の透明度、解像度、S/Nの向上を感じさせるのである。

「Cradle-Flat」を2個と「ExtensionShaft Bar」でACアダプターを挟んだ使用例

価格はリーズナブルだが、もし1個だけ使用するなら、フォノEQの電源コネクターに設置するのがベスト。機器の直前で、ノイズ、振動、静電気を低減できるからである。さらに効果を高めたいなら、電源ボックス側のコネクターにも設置すると良い。両端末に設置するので、より一層の効果を体験できるのである。現在、私はフォノEQのみならず、プリアンプ、DACなどでも両端2個使用を実践し、その効果を実感している。

「NCF Booster-Brace-Single」をケーブルインシュレーターに使っても効果がある

もうひとつ試していることがある。スピーカーケーブルを本品に通し、インシュレーターとして使う。ただし板材のフローリング床は不可で、厚手のカーペットの上である。このような使い方でも、音の透明度やS/N感が向上した印象を受ける。

「NCF Booster-Signal-L」を2基とオプションを活用した応用例。スタイリッシュな小型フォノEQ+ヘッドアンプ用のスモールラックが完成

さらに余談だが、「Boosterクレイドル」(棚板)2枚を背中合わせにして両端にポールを取りつけ、フォノEQやプレーヤーに付属のACアダプターを挟み込む。これでスイッチングノイズや振動などが低減し、機種によって静寂感が出ることがある。また「NCF Booster-Signal」を2基用意し、クレイドルをもう一枚背中合わせに設置し、その2枚の間に小型フォノEQを挟み込む。これで、格好良いスモールラックに豹変する。私は、「NCF Boosterシリーズ」を使うことが楽しい。いろいろな活用方法を考え、音が向上変化できるからである。

スモールラックを横から見たところ。延長した「Shaft Bar」に、追加した「Cradle-Flat」の向きを上下逆さにして機器を挟み込んで固定している


【NCF Booster-Brace/NCF Booster-Brace-Singleの仕様】
●構造:マルチマテリアルハイブリッド●本体:NCF調合ナイロン樹脂(静電効果)●ハウジング:特殊アルミ合金ブラストおよびアルマイト処理●サイズ:約54.3W×38.5H×64.8Lmm(Brace-Single)、約54W×35H×106Lmm(Brace)●質量(ネット):約67.5g(Brace-Single)、約100g(Brace)●付属:特殊粘着両面テープ(本体装着)とスペア(強力粘着、残留接着剤なし)

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