機器の下に置いて使用

ティグロンとレクストのコラボ15周年記念。新発想の“潜らせる系”アクセサリーを福田雅光&柴崎功がチェック

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2020年03月23日
ティグロンは、レクストとのコラボによる画期的な制振アイテム「TR-Pad-EX」を登場させた。両ブランドのコラボは第1弾として2005年にスピーカースタンドを誕生させて以来、第2弾はオーディオラックをリリース。そしてコラボ15周年として登場した第3弾となる製品が本アイテムとなる。機器の下部に潜り込ませることによって、機器自体ではなく、機器の設置面(床やラック棚板など)を直接制振することで音質向上を実現するという新発想のアイテムとなっている。その仕組みと効果はいかなるものか?今回は柴崎 功氏、そして福田雅光氏によるダブルチェックの試聴記をお届けしよう。


TIGLON 制振アイテム TR-Pad-EX  ¥18,000(税抜)※3月30日発売


音が出た瞬間に違いが分かる効果
空間が拡張され、実在感が劇的に改善

Text by 柴崎 功

柴崎 功氏

ティグロンは2005年にレクストとコラボしたスピーカースタンドRKSTシリーズを発売し、ロングランを続けている。そこで両社のコラボ15周年を記念して共同開発したのが「TR-Pad EX」で、コンセプトは「機器の下に潜り込ませる形の制振器」である。従来は機器そのものを制振する発想で、機器の上に載せて使用する物が多かった。それを逆転の発想で機器の置き台側を制振し、かつ機器の底板と置き台間に生じる定在波を低減するのが本製品である。

母体となったのはレクストのR-Padで「TR-Pad EX」と比較したのが【写真1】と【写真2】である。どちらも適度な弾性と内部損失を持つ牛革パッドと制振焼物を組み合わせた動吸振器(メカニカルフィルター)である点は同じだが、左のR-Padは制振焼物が1個なのに対し、「TR-Pad EX」は3個用いている。前者は動吸振器が1個であるが、後者は3つの動吸振器を巧妙に相互干渉させて共鳴させ、制振効果を劇的に強化した。

【写真1】レクストR-Pad(左)とティグロン「TR-Pad-EX」の裏側比較

【写真2】レクストR-Pad(左)とティグロン「TR-Pad-EX」の表側比較

これにより3つの制振焼物が足し算ではなく掛け算で効くそうで、チップ振動の機械エネルギーは、革との摩擦で熱エネルギーに変換されて消滅する。制振焼物は共通で、どちらも縦13mm横24mm厚さ3mmで質量は約2g。パッド寸法はR-Padが68mm角で厚さ2.5mm、「TR-Pad EX」は縦80mm横120mmの楕円で厚さは3mmだ。そして表側は制振焼物の一部が露出し、裏側はチップ全面が革で覆われている。ロゴマークはR-Padは表側に「REQST」、「TR-Pad EX」は裏側に「TIGLON」と記されているが、どちらもロゴマーク側を上にし、文字が正しく読める向きで使用する。R-Padは機器自体の振動を抑える物なので天板の上に置くが、「TR-Pad EX」は機器の置き台側の振動と、底板と置き台間の定在波を低減する物なので、機器の下に挿入し、機器の中心から1cm手前にパッドの中心が来る位置に置く。

「TR-Pad EX」の使用方法。TIGLONのロゴが表面にくるように設置。機器の中心より「TR-Pad EX」が約1cmリスナー側にくるように、機器の設置面(床やラック、棚板など)に置く

「TR-Pad EX」の裏面。3つの動吸振器を巧妙に相互干渉させて共鳴させ、制振効果を劇的に強化させている

CDプレーヤーとプリアンプで試したが「TR-Pad EX」の効果は絶大で、音が出た瞬間に違いが分かるほど顕著だ。聴感ノイズが下がって分解能が向上し、瞬発力と制動力が強化されてベールを剥いだようにクッキリ鮮明でエネルギッシュな音になる。そして音場は奥行き感と広がり感が拡張されて、実在感が劇的に改善されるのである。この効果は本物だ!

続いて福田雅光氏がレビュー

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