HOME > レビュー > 【AEx2020「金賞」受賞】新たなプリメインアンプのフラッグシップ「E-800」

培ってきたノウハウと新技術を融合

【AEx2020「金賞」受賞】新たなプリメインアンプのフラッグシップ「E-800」

2019/11/21 石原 俊
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
2022年に創立50周年を迎えるアキュフェーズ。新製品のE-800は、創立50周年記念の第1弾モデ ルとして開発されたプリメインアンプのフラッグシップモデルである。セパレートアンプと同等の性能と音質を目指し、これまでのプリアンプとパワーアンプの開発で培った技術が惜しみなく投入されている。ボリューム・コントロール回 路には上級プリアンプと同等の『Balanced AAVA』を搭載。パワーアンプ部には『インスツルメンテーション・アン プ 』 を採用し、ノイズの抑制と理想的な電力増幅の両立が図られている 。『バランスド・リモート・センシング』や『半導体スイッチ』による出力インピーダンスの低減により、ダンピング・フ ァクターは1000を達成。増幅段にはパワーMOS FETによる6パラレル・プッシュプルのA級動作を採用し、大型A級パワーアンプに匹敵する出力を実現している。これらの新しい取り組みが評価され、「オーディオ銘機賞2020」で金賞を獲得した。

ACCUPHASE「E-800」プリメインアンプ(\980,000/税別)

■50周年記念プロジェクトの第一弾モデルとして開発

アキュフェーズが創立50周年を記念して、一連の新プロジェクトを計画しているという。本機はその第一弾である。

同社はこれまでプリメインアン プのトップエンドにクラスA動作のモデルを据えてきた。それらはクラスA動作ゆえに比較的小出力 で、パワーよりもクオリティ重視の設計がなされていたのだが、本機はそれらとは設計思想を大きく異にしている。開発はアキュフェーズ史上最高を目指して行われ た。具体的にはプリアンプの最上位モデルC‐3850と、クラスA動作式モノラルパワーアンプA ‐250の組み合わせを凌駕するようなサウンドが目標だったという。

本機の内容を見ていこう。まずは筐体のサイズをご覧いただきたい。最大外形寸法はクラスA動作のステレオパワーアンプ、A‐75に匹敵する。内部はいくつかのブロックに分かれている。中央に置かれているのは巨大なトロイダル電源トランスだ。その下に二つ 見えるのは平滑用電解コンデンサーで、容量は60000だ。ちなみに従来のトップモデル、E‐650のコンデンサーの容量は50000である。電源回路の規模は高出力なパワーアンプと拮抗しているといっていい。

変換効率が高い大電力容量の高効率トロイダル・トランスが採用されている

新開発の60,000μFの大容量平滑用アルミ電解コンデンサーを搭載

電源回路の両側に鎮座するのが左右チャンネルのパワーアンプブロックだ。巨大なヒートシンクに注目していただきたい。こんなに 大きなプリメインアンプのヒートシンクにお目にかかるのは長いオ ーディオ人生を通じて初めてのことだ。終段の回路はMOS FE Tの6パラレル/プッシュプルで、 クラスA方式で動作している。

パワー段には大電力パワーMOS FETを採用。6パラレル接続プッシュプルA級動 作により、非常に低い出力インピーダンスを実現している。MOS FETは位置を分 散させながら大型のヒートシンクに搭載することで、放熱の効率化が図られている

次ページプリアンプ部は上級機と同等のゴージャスな構成

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE