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DVDや地デジ放送などを自然に高画質化

オプトマDLPプロジェクター「HD39Darbee」レビュー。映像処理技術“Darbee Visual Presence”を徹底検証

公開日 2019/03/12 06:00 折原一也
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『アニメーションBD映画は「Hi Def」60%で描写のタッチを力強く演出』

アニメーション映画では『君の名は。』のチャプター13、御神体のシーンで鑑賞。Blu-ray版で視聴しても画質の良いタイトルだが、“Darbee Visual Presence”を使うと、より色のコントラストにメリハリが付けられて、線の太い描写となる。

設定としては「full pop」でも効果があるが、色を派手にする効果が強く出過ぎてしまう。「Hi Def」で効果を60%程度にすると、適度に色にパワーを増す演出として楽しめるだろう。

「Hi Def」で描写をより力強く表示させることが可能。レベルを探ってみたが、60%くらいが程よく効果的

『地デジ放送は「full pop」の60%の設定にチャレンジ』

それでは、放送系のコンテンツについてはどうだろうか。BDレコーダーに録画しておいた地上デジタル放送の『徹子の部屋』を視聴してみると、やはり“Darbee Visual Presence”の効果のほどが良く現れた。

まず元の映像を見ると、スタジオ撮影のTV番組では出演者にフォーカスがあたり、背景は柔らかにボケが出ている状態。ここで「Hi Def」を80%で効かせると、出演者の肌や髪の精細感が引き上げられる。だが地デジを効果的に高画質化するならむしろ「full pop」が面白く、スタジオセットの背景にある花瓶なども含めて画面全体が一気に引き締まり、出演者も引き締まる。

地デジ放送をより引き締まった映像で見るには、「full pop」を60%ほど効かせると良い

なお、100%、120%と効果を引き上げていくと、人肌にエンハンスによる白い影が出るので、調整方法としては、まずは効果を上げてみたうえで、違和感の出ない数値まで下げる方法が正解。地デジとして汎用的に使えるのは、60%程度の設定値だろう。

『映像配信の4K/HDR作品は「Hi Def」の30%で視聴』

続いて、現代的な映像配信における“Darbee Visual Presence”の対応度を試してみよう。Netflixで配信されているドキュメンタリー『KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜』(オリジナルは4K/HDR配信)を視聴すると、やはり高画質・高精細ソースに分類されることもあってか、“Darbee Visual Presence”の効果としては、Blu-ray映画に近い「Hi Def」の方が画面全体を破綻なく仕上げてくれる。ただ、やはりオリジナルが4K映像として演出なく高画質なので、強調感なくナチュラルな画質で見られる設定は30%程度を推奨したい。

『映像配信の旧作アニメーションは「full pop」の80%で高画質化』

一方、映像配信で古い作品を視聴することもあるだろう。Netflixで配信中の『ドラゴンボール』(1986年放送のオリジナル)を鑑賞してみると、アナログ放送時代の、画質が良くないソースに対しても“Darbee Visual Presence”は十分効果があると感じた。

アニメーション作品という事もあり、全体のクリアネスを引き上げる「full pop」設定がマッチしていて、HDに近い程度のクオリティまで引き上げられる。ただ設定レベルを強くし過ぎると、元の映像にない白い影が現れてしまうので、やはり推奨値内の最大80%までが、画質向上のためにはベストバランス。この時代のアニメーション作品を見るなら、常にオンにして使いたいと思わせる効き具合だ。



オプトマのDLPプロジェクター「HD39Darbee」で、“Darbee Visual Presence”の設定を色々と試してみたが、やはり映像ソースの種類に応じた調整を加えることで、十分な高画質化の効果を得られる事が分かった。

現在となっては入門クラスに含まれるフルHDプロジェクターの「HD39Darbee」だが、“Darbee Visual Presence”を存分に活用し、様々な映像ソースを高画質化して視聴するのも、AVファン流の愉しみと言えるだろう。

(折原一也)

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