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感動できる体験を提供するための工夫とは?

ECLIPSEパートナーショップの取り組みを探る− <浜松・Tsubaki Audio><名古屋・ノムラ無線>編

公開日 2018/06/20 10:09 編集部:小澤貴信
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ECLIPSEパートナーシップ認定店
ノムラ無線
(愛知県・名古屋市)

ノムラ無線の店舗

ECLIPSEの思想を伝えることで、感動がさらに高まる

愛知県名古屋市の「ノムラ無線」は、同店舗が入居する「アメ横ビル」が完成した年にオープンし、それから41年の歴史を重ねるオーディオショップだ。当初は同ビルの1Fの限られたスペースでアナログレコード再生用のカートリッジや交換針の販売を行っていたとのことだが、いまでは同ビル2階に、PC/ネットワークオーディオからアナログ、スピーカー、ケーブル、アクセサリーまでの大規模な販売スペースを構えている。

ノムラ無線(株)オーディオコーナー担当 河合敏明さんにお話を伺った

PC/ネットワークオーディオにいち早く取り組み、その使いこなしまでを積極的に紹介していることでも知られるノムラ無線。アナログから出発したが、時代と共にメディアが移り変わる中で、常に新しい音楽の楽しみ方を提案し続けてきた結果、現在のようにアナログからハイレゾまで幅広くカバーするようなかたちになった。実際、ハイレゾに力を入れる一方で、現在でもカートリッジ、交換針、レコードクリーナーなどのアナログ関連製品の充実には目を見張る。

店内にはカートリッジをはじめアナログ関連製品が充実

交換針までを豊富に揃えている


ネットワークオーディオに力を入れているのも同店の特徴

PCオーディオ/ネットワークオーディオのリスニングスタイルや方法も積極的に紹介

ノムラ無線では、ECLIPSEのほぼ全ての現行製品を試聴することが可能だ。スピーカーシステムについてはフラグシップ「TD712zMK2」をはじめ、「TD510ZMK2」「TD508MK3」「TD307MK2A」と全ラインナップが勢揃い。サブウーファーについてもフラグシップ「TD520SW」をステレオスピーカーと組み合わせて用意している。

スピーカー売り場のメインゾーンには、ECLIPSEのスピーカーが勢揃い。TD712zMK2、TD510ZMK2、TD508MK3、TD307MK2Aを聴き比べできる

同店のオーディオ担当である河合敏明さんは、ECLIPSEは従来の箱形エンクロージャーのスピーカーとは異なり、いかにして原音に忠実な音を出すのかを第一の目標としていると語る。「それまでのスピーカーが“メーカーならではの音楽表現”を目指していたのに対して、ECLIPSEは“これが正しい音です。正解はひとつです”という提案を行ったのだと思います」。

CDR1は、TD508MK3とTD307MK2の両方と組み合わせて展示

河合さんはECLIPSEが「好みがはっきり分かれるスピーカー」であることを認める。独特のデザイン、そしてECLIPSEが提示する“正確な音”は従来のスピーカーと大きく異なるため、違和感や抵抗を持ってしまうかたは一定数いる。だからこそ、先入観なく音そのものを聴いてくれるお客様に、ECLIPSEを好む方が多いと感じると語る。

また、ジャズやクラシックをよく聴く方はECLIPSEの音に馴染みやすい傾向があるとのこと。この点について河合さんは以下のように説明する。「こういったお客様には、ECLIPSEが楽器の音を忠実に再現することにどれだけこだわっているかを説明することが大事です。スピーカーの意図や狙いを理解していただいた上で、その音を聴いていただくことで、ECLIPSEの鳴らす音が生の楽器の音に忠実であることを理解していただけると思います」。

ECLIPSEのスピーカーはなぜこのような形状をとっているのか、正確な音とはそもそもどのような音なのか理解を深めてもらうことが、ECLIPSEサウンドの体験の質を高めることができると言えるだろう。

サブウーファーはTD725SWMK2を用意。ステレオスピーカーと組み合わせて試聴が可能だ

同店でのECLIPSEの売れ筋モデルはTD510ZMK2やTD508MK3で、ステレオ再生で使っている方が多いとのこと。一方で、TD508MK3やTD307MK2Aをサラウンドで導入したいと相談するお客様も増えている。

ECLIPSEのスピーカーをどのようなアンプで鳴らすべきか相談を受けるケースも多いという。河合氏は、スピーカーがシンプルであることを踏まえて、アンプについても特定の音色やクセのない素直な音質傾向のシンプルなモデルを提案するという。「せっかくスピーカーが狙っている音を阻害してしまうことにならないような選択をお薦めします」と河合氏。

同店では、ECLIPSEのパートナーシップ研修で得た知識も参考に、ECLIPSEの能力を発揮できるスピーカー配置はもちろん、お客様によりアピールできる設置環境にも気を使っている。

「当店は複合施設の中に店舗を構えているので、不特定多数のお客様がいらっしゃいます。そういった方にECLIPSEのスピーカーを一番アピールできる場所はどこかを考えて、通路に面した場所にスピーカーを用意しています。ここを通るお客様の目に入るので、ECLIPSEを知らないお客様にもインパクトを与えることができます」。

ECLIPSEのスピーカーは通路に面した位置に設置してあり、足を止めてスピーカーに注目する方も多いという

それが功を奏したのだろう、オーディオが目的でない通路を歩く方々が、ECLIPSEのスピーカーを「これカッコいいね」「スピーカーがこんな形しているんだ」などと口にしながら足を止める姿がよく見られる。河合さんはこれが一時の“引っかかり”であっても、製品を選ぶ段になると重要な体験になると考える。これをきっかけに「面白そうだから聴かせてほしい」という方も少なくない。

また、ECLIPSEのスピーカーを鳴らしていると、お客様が集まってくることが多いという。これは他のスピーカーではなかなかないことらしく、「今何が鳴っているのですか」とわざわざ聴く方もいるほど。ECLIPSEを示すと、皆一様にこのサイズのスピーカーからこんな音が出るのかと驚くのだという。

このように、ノムラ無線はECLIPSEを知らないお客様にも、その魅力を体験してもらえる可能性がある場所になっている。河合さんは「ECLIPSEのような音を出せるスピーカーだからこそ、こうした体験の仕方を提供できるというのもあります」と話す。

ECLIPSEパートナーシップを証明する盾も置かれていた

パートナーシップ研修で得られた知識も店頭での商品説明に活かされている。研修で得られる知識やノウハウは、オーディオ業界の中でも専門的なことに関わっていなければ知り得ないような内容も多く、お客様にECLIPSEを理解してもらう上で役立っているという。「ECLIPSEがどのような意図でスピーカーを開発しているのか、どのような場所で使われているのかなど、カタログに載っていないような情報もどんどんお客様に伝えることで、このスピーカーのすごさをわかっていただければと思います」。

モデルチェンジが少なくお客様に安心して買っていただける反面で、そろそろ新製品に対する期待もお客様の間で高まっていると、河合氏はECLIPSEへの期待も語ってくれた。

アナログからハイレゾまで幅広いジャンルの製品について、アフターフォローも含めて丁寧な対応を行い多くのお客様から支持されているノムラ無線。ECLIPSEについても、その本質を踏まえた上で、自分にとって最適な1台をお薦めするはずだ。ぜひ実際に店頭で、ECLIPSEのサウンドに触れてみてほしい。

<店舗データ>

ノムラ無線(株)
所在地:〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須三丁目30-86 第一アメ横ビル
TEL:052-263-1660
FAX:052-242-1906

URL:http://www.nomura-musen.com//
営業時間:10:00AM〜8:00PM(年中無休)

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