<山本敦のAV進化論 第156回>
USBデジタル接続とアナログ接続、スマホの音はどう変わる? XperiaとSHUREのケーブルで比べた
山本 敦
2018年04月21日
アップルは「iPhone 7/7 Plus」以来、アナログイヤホンジャックを取り去った。その後、Android陣営からも「HTC U11」や「Moto Z」が後を追うように現れ、今年の春にはソニーがグローバルモデルとして「Xperia XZ2/XZ2 Compact」を発表した。
その後もファーウェイの「Huawei P20 Pro/P20」、ソニーのフラグシップ「Xperia XZ2 Premium」の情報が明らかになり、いよいよスマホのイヤホンリスニングにもデジタル化の波が押し寄せている。
そもそもアナログイヤホンジャックが無いと、スマホ側にどんなメリットがあるのだろうか。各メーカーによって考え方が分かれるところだと思うが、筆者がMWC会場でソニーモバイルの開発担当者を取材した際、“Xperia XZの場合は”という前提で尋ねたところ「主にスリム化する方向でデザインの自由度が高まる」「機密性が上がるので、防水・防塵性能を高められる」という見解だった。
また「Bluetoothによるワイヤレス接続が一般的になりつつある」ことや「ハイレゾ音質はUSBデジタル接続になっても担保できる」こと、イヤホン側に搭載するDAC/アンプを動かすための電力がスマホのバッテリー消費スピードに与える影響は軽微であること、そして変換アダプターをあいだに介せば、通常のヘッドホン・イヤホンもいままで通り使えるから大丈夫と判断したようだ。
だが実際のところは、有線接続の方が便利なことも多い。毎度バッテリーを充電したり、Bluetooth接続のペアリングを行う“儀式”も不要で手軽に使える。変換アダプターを肌身離さず持ち歩くのは面倒だし、筆者もすでにiPhone用のLightning-イヤホンジャックの変換アダプターをもう2回ほどなくしている。
「だったらデジタル接続のイヤホンって実際どうなの?」というのが、今回検証するテーマだ。特にこれから増えるであろう、AndroidスマホのUSB Type-C端子につないで使えるデジタルイヤホンに興味津々だ。ということで、今回はいちはやくSHUREから発表されたUSB Type-C対応のデジタル接続用リケーブル「RMCE-USB」の効果を試してみよう。組み合わせたスマホはソニー「Xperia XZ1」だ。
■SHUREの「RMCE-USB」ってどんな製品?
RMCE-USBは、SHUREが今年1月のCESで発表した新製品だ。日本上陸するまでに、グローバルモデルのXperia XZ2やファーウェイのP20 Proなど、イヤホンジャックのないAndroidスマホが発表された。どれも、日本では今年の夏モデルとして登場するのではないか。こういったスマホで良い音を楽しむのに適したイヤホンケーブルになりそうだ。オープン価格ながら12,800円前後で購入でき、SHURE「SEシリーズ」やMMCX端子搭載イヤホンと幅広い互換性を持っている。
RMCE-USBは、ケーブルのインラインに96kHz/24bit対応のハイレゾDACとアンプを搭載している。SHUREでは先に、iPhoneに対応するLightningケーブル「RMCE-LTG」を2017年に発売しているが(関連レビュー)、今回のRMCE-USBも、基本的にこれらの製品とコンセプトやデザイン、機能を共有している。
さらにマイクと3ボタンリモコンを別筐体として搭載。音楽再生のコントロールやハンズフリー通話が楽しめる。ケーブルはややゲージが太めだが、曲げ伸ばしに強くハンドリングも良好。耳側のケーブルは形状を固定でき、ループ掛けもしやすかった。
■アナログ接続 VS デジタル接続。SE535で聴き比べてみる
アナログイヤホンジャックに接続した場合と比べて、デジタル接続での音楽リスニングはステレオイメージが明瞭になり、立体感が増してくると言われている。実際にその効果を確かめるため、今回はRMCE-USBとシュアの定番イヤホン「SE535」を試用した。リファレンスにはアナログイヤホンジャックとUSB Type-Cによるリスニングの両方が選べるXperia XZ1を使用している。
その後もファーウェイの「Huawei P20 Pro/P20」、ソニーのフラグシップ「Xperia XZ2 Premium」の情報が明らかになり、いよいよスマホのイヤホンリスニングにもデジタル化の波が押し寄せている。
そもそもアナログイヤホンジャックが無いと、スマホ側にどんなメリットがあるのだろうか。各メーカーによって考え方が分かれるところだと思うが、筆者がMWC会場でソニーモバイルの開発担当者を取材した際、“Xperia XZの場合は”という前提で尋ねたところ「主にスリム化する方向でデザインの自由度が高まる」「機密性が上がるので、防水・防塵性能を高められる」という見解だった。
また「Bluetoothによるワイヤレス接続が一般的になりつつある」ことや「ハイレゾ音質はUSBデジタル接続になっても担保できる」こと、イヤホン側に搭載するDAC/アンプを動かすための電力がスマホのバッテリー消費スピードに与える影響は軽微であること、そして変換アダプターをあいだに介せば、通常のヘッドホン・イヤホンもいままで通り使えるから大丈夫と判断したようだ。
だが実際のところは、有線接続の方が便利なことも多い。毎度バッテリーを充電したり、Bluetooth接続のペアリングを行う“儀式”も不要で手軽に使える。変換アダプターを肌身離さず持ち歩くのは面倒だし、筆者もすでにiPhone用のLightning-イヤホンジャックの変換アダプターをもう2回ほどなくしている。
「だったらデジタル接続のイヤホンって実際どうなの?」というのが、今回検証するテーマだ。特にこれから増えるであろう、AndroidスマホのUSB Type-C端子につないで使えるデジタルイヤホンに興味津々だ。ということで、今回はいちはやくSHUREから発表されたUSB Type-C対応のデジタル接続用リケーブル「RMCE-USB」の効果を試してみよう。組み合わせたスマホはソニー「Xperia XZ1」だ。
■SHUREの「RMCE-USB」ってどんな製品?
RMCE-USBは、SHUREが今年1月のCESで発表した新製品だ。日本上陸するまでに、グローバルモデルのXperia XZ2やファーウェイのP20 Proなど、イヤホンジャックのないAndroidスマホが発表された。どれも、日本では今年の夏モデルとして登場するのではないか。こういったスマホで良い音を楽しむのに適したイヤホンケーブルになりそうだ。オープン価格ながら12,800円前後で購入でき、SHURE「SEシリーズ」やMMCX端子搭載イヤホンと幅広い互換性を持っている。
RMCE-USBは、ケーブルのインラインに96kHz/24bit対応のハイレゾDACとアンプを搭載している。SHUREでは先に、iPhoneに対応するLightningケーブル「RMCE-LTG」を2017年に発売しているが(関連レビュー)、今回のRMCE-USBも、基本的にこれらの製品とコンセプトやデザイン、機能を共有している。
さらにマイクと3ボタンリモコンを別筐体として搭載。音楽再生のコントロールやハンズフリー通話が楽しめる。ケーブルはややゲージが太めだが、曲げ伸ばしに強くハンドリングも良好。耳側のケーブルは形状を固定でき、ループ掛けもしやすかった。
■アナログ接続 VS デジタル接続。SE535で聴き比べてみる
アナログイヤホンジャックに接続した場合と比べて、デジタル接続での音楽リスニングはステレオイメージが明瞭になり、立体感が増してくると言われている。実際にその効果を確かめるため、今回はRMCE-USBとシュアの定番イヤホン「SE535」を試用した。リファレンスにはアナログイヤホンジャックとUSB Type-Cによるリスニングの両方が選べるXperia XZ1を使用している。
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