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【編集部員気まぐれレビュー】

グラフェン採用で3,000円台! パイオニアの高コスパイヤホン「SE-CH3T」レビュー

公開日 2018/04/18 10:12 編集部:成藤正宣
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■軽くて小さく、着けやすい

イヤホンの心臓部・ドライバーの次は、装着感に注目したい。

今まで世に出たイヤホンを振り返ってみると、「細長いハウジングに超小型ドライバー」という組み合わせの製品は、その形状を活かし「ハウジングの先端にドライバーを取り付け、可能な限り鼓膜に近い耳奥で音を鳴らす」設計がされることが多いと筆者は感じている。

しかし、SE-CH3Tのドライバーはハウジングの中ほどに配置されている。イヤーピースも、指で少しの力を入れればフニャリとたわむ柔らかさ。耳奥に押し込むよりは、深過ぎず浅過ぎずで、ゆったり装着するのが正解のようだ。

ドライバーはイヤーピースを取り付ける先端ではなく、ハウジングの少し奥に搭載されている

3サイズの付属イヤーピースはかなり柔らかめ

本体は小型・軽量で、ケーブルを下に垂らしても、耳にかけても良い「2Wayスタイルデザイン」。前述の通り、本体の重みで着け疲れや装着ズレが起きづらく、耳孔の形に合わせて装着方法を選べるところが快適さに拍車をかけている。

左側のケーブルにはスマホ通話用のマイクがついているが、小さいので使わない場合でも邪魔にならないだろう

装着した際の密閉度も強くなく、快適さが長続きする。そのぶん、遮音性はそこまで高くないので、音楽を聴く場所次第だが音量の上げ過ぎにだけは注意したい。

■持ち味はドライバー特性を活かしたクリアさとグルーヴ感溢れる低音

SE-CH3Tの武器は2つ、ずばり「シャープでクリアな高音」と「重量感ある低音」。そのクオリティは、サイズや価格帯からはちょっと想像しづらいグレードに仕上がっている。

高音は、まさにグラフェンコートドライバーの特徴をそっくりそのまま体現したようなキャラクターだ。シンバルのような金属の響きをシャープに、それでいて耳に刺さらないよう抑えながら伸ばしてくれる。音の立ち上がりも早く、全体的に透き通ったクリアな音という印象を与えている。

そこに、小さな筐体から出ているとは思えない低音が加わる。特にベースとバスドラムが強く、ズシンと感じられる。やみくもに低音を強めた機種でありがちな音のこもりも無く、上の帯域を邪魔しない引き締まった低音だ。

複数のDAPに繋げて試聴を行ったが、Astell&Kern「AK100 II」など音の味付けがシンプルなプレーヤーで聴くと、存在感のあるベース、ドラムスに支えられたクリアな音が楽しめる。ソニーのウォークマン「NW-WM1A」など、もう少し力強さのあるDAPに繋げば、低音の勢いはさらに増す。

クリアさと低域の存在感が上手く調和。ベースのしっかりした曲では気持ち良いグルーヴ感が得られる

シャープかつ低域の迫力充分のキャラクターは、楽曲のベースラインをとても楽しく追わせてくれる。Daft Punk「Get Lucky」のようなエレクトロニカはもちろん、スラップベースの真髄が味わえるGraham Central Station「POW」だとか、ドラムとベースの2ピースロックバンド・Royal Bloodの「Figure It Out」など、低音が特徴的なジャンルを聴けば“グルーヴィー”の一言だ。

SE-CH3Tは新素材を特色にするだけではなく、それをしっかり音質に結びつけているのが好感触。その音は限られた予算で良い音を探している人はもちろんのこと、「クリアな音が好きだけど、低音がスカスカなのはダメ」とか、「強い低音は歓迎だけど、籠もるのはイヤ」という人にも、ぜひ聴いてもらいたい。

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