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デザインから音まで完成度が高い

<レビュー> “ベスト” なBluetoothイヤホンの一つ、ゼンハイザー「MOMENTUM Free」

公開日 2017/12/20 12:11 折原 一也
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静かな室内だけでなく屋外にも持ち出して聴いてみた。MOMENTUM Freeの低音のエネルギーとライブ感を持た出せたサウンドによって、騒音下でも水準の高い音が楽しめる。ワイヤレスイヤホンという事もあり、スマホと組み合わせて使う用途でもベストなサウンドのイヤホンだ。

もうひとつの注目点は、Androidデバイスで普及が進むaptXに対応していること。手持ちのGRANBEATとペアリングし、aptXで同じ音源を聴き込んでみると、すべての楽曲で音の明瞭感、低音のエネルギー感が一歩増すサウンドとなる。

「前前前世 (movie ver.) 」は低音はさらにソリッドになり、高域までの音の抜けの良さも向上。「アナザー・デイ・オブ・サン」も音楽としてのスケール感を更に一歩引き上げる形。「YMM」も音の描写のゆらぎを抑え、音の1つ1つの重みをクリアに引き出し、レベルが一段上がる。

Suchmos「YMM」

aptXコーデックの、もうひとつのメリットである遅延低減については、実際にAACと比べてみると、YouTubeの映像をひと目見て分かるほどの差がある。あくまで対応デバイスとの組み合わせ時にのみ使える機能となるが、aptX対応機では、タイミングがシビアなもの以外ならゲーム用途でも十分使えるだろう。



MOMENTUM Freeは、美しいデザインで高級感ある「MOMENTUM In-Ear」のワイヤレスモデルとして、見事にその精神を継承したモデルだ。MOMENTUMシリーズの音を継承しているというだけでなく、「やはりゼンハイザーはワイヤレスモデルのチューニングが上手い」と感心させられた。

見た目も音のチューニングもベースモデルからしっかりと継承している

iPhoneと組み合わせた際のAACコーデックのサウンドだけでなく、aptXでその音質向上を実感できる事からも、そのポテンシャルの高さがわかる。ワイヤレスイヤホンに完成度の高さを第一に求めるなら、ゼンハイザーのMOMENTUM Freeはベストの1本だ。

(折原 一也)

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