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【特別企画】ラディウスならではの音づくり

ソニー以外で初!ラディウスのLDAC対応ワイヤレスイヤホン「HP-BTL01」を聴く

公開日 2017/08/09 16:16 折原一也
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まず、「ラ・ラ・ランド オリジナルサウンドトラック」より『アナザー・デイ・オブ・サン』のジャズナンバーのリスニングを始めると、予想外のパワフルで量感溢れるサウンドに圧倒される。

ジャズの音源では管楽器の鳴りの中域の厚み、そしてウッドベースの響きと量感を引き出し、空間たっぷりに音場を展開する様は、今どきの音楽にもマッチする、ラディウスのワイヤードイヤホンに通じるサウンドだ。


もちろん、じっくり音源を聴き込んでみると、LDACが音源の持つ情報量を引き出していることも感じられる。

ピアノはメロディ以上に生音らしい演奏の質感現れるし、意識を集中させるとシンバルのシャープな刻み、そしてボーカルの抑揚や、音源に埋もれがちなコーラスすらも聴き分けられる。音数の多いジャズを漫然と鳴らすのではなく、個々の音のディテールを維持。情報量志向のLDACのサウンドをベースとしつつ、チューニングとしてはダイナミックにまとめ上げているのは、さすがラディウスだ。
 
RADWIMPSの『前前前世(movie ver)』を聞いても、冒頭から始まるエレキギターの先鋭感ある響きを、アタックのキツさではなく、正確なギターの刻みとして情報量で鳴らし切る再生能力は圧倒的。ベースはゴリゴリとして質感ある重低音と量感を両立しており、バスドラと共に低音の中の情報量、響きまで見通しよく鳴らし分ける。

エレキギターとベース、ドラムの音にボーカルが重なるところでも、ボーカルを音源の情報量を活かしてクリアに誇張なく鳴らし切る再現性もある。持ち前の元気の良さと合わせて、ライブ感たっぷりの音源への没入感はまさしく一級品だ。

本機を購入し、屋外に持ち出して通勤・通学の電車で使い倒したいという人も多いと思うが、基本となるサウンドがパワフルで肉厚なため、自宅でのリスニングと同じままのトーンで聴けるはずだ。

ただし、これはLDAC対応機器では他機種でも同じだが、Bluetoothの帯域を上限ギリギリまで使う「LDAC」の仕様上、高音質(「LDAC音質優先」では最大990kbps)でサウンドを伝送していると、路上や電車でのリスニングでサウンドが途切れる事があった。これは音源を再生するプレイヤー側の設定となるが、必要に応じてワイヤレス再生品質の設定を「LDAC音質優先」から「LDAC接続優先」に切り替えて使った方が良さそうだ。

「ハイレゾ」「ワイヤレス」、そしてラディウスチューニングが揃う

HP-BTL01を使い倒してみると、LDACコーデック採用によるサウンドクオリティの向上が明らかに感じられた。特に音のストレートな情報量を引き出す再現性は、本機の価格帯を考えると相当なものだ。一方で音の情報だけでなくラディウスらしくダイナミックで厚みあるサウンド、ブーストを効かせた重低音サウンドは、ラディウス製イヤホンユーザーの期待通りのチューニングだ。
 
ワイヤードイヤホンで人気の、ラディウスによるハイレゾサウンドを、LDACテクノロジーによってワイヤレスで届ける。ラディウスのHP-BTL01は、そんな「ハイレゾ」「ワイヤレス」の一つの理想形と言えるだろう。

(特別企画 協力:ラディウス)

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