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【連載】角田郁雄のオーディオSUPREME

CDから生演奏のような臨場感を引き出す ー CHORDのCDトランスポート「Blu MkII」を聴く

公開日 2017/07/25 10:08 角田郁雄
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Blu MkIIとDAVEを正しく使いこなす上で、デジタル接続を行うBNC同軸ケーブルは、75Ωのインピーダンスを正確に維持するシールド性の高いケーブルを選びたい。Blu MkIIとDAVEをデュアルデジタル接続する場合、6Nであるとか新導体を使っているということよりも、同軸ケーブルが正しく75Ωを保っていて、かつノイズに影響を受けないシールド性能を備えていることが大切だ。

試聴に用いたBlack Cat CableのBNC同軸ケーブル「Silverstar!75 SPDIF」

USBケーブルについてはNordostのものを用いた

ちなみに、今までいろいろな同軸ケーブルを試したが、今注目しているのはブラックキャットケーブルの「Silverstar !75」である。これは同ブランドの創始者が、以前アメリカで発売し世界的な評価を受けた同軸デジタルケーブルを進化させたモデルで、変換プラグを使わずとも標準でBNC仕様となっている。4GHzの広帯域特性を備えるシールド性の高い高精度同軸デジタルケーブルで、音の鮮度が高く弱音の再現性も高いことが特徴である。試聴でもこのケーブルを用いたのだが、Blu MkIIM-Scallerの特性を引き出すためにはデジタルケーブルが需要であると実感させられた。



30年以上の歴史を誇るCDというメディアは、現在でも膨大な新譜が発売されている。そして読者のみなさんも、これまで蒐集してきたCDコレクションを大切にしておられることだろう。私も同様で、アナログやハイレゾに加えて、今もなおCDの高解像度再生を追求してきている。

その大きな目標は「生演奏に臨むかのような空間性と音楽の臨場感」である。そして、奏者や歌い手による「洗練の極みとも言える音楽性」を味わいたいのである。こうした考えに、Blu MkIIとDAVEは応えてくれているように思う。オーディオ的な言葉を使えば、CDからスーパーアナログのような緻密な音の世界を提示してくれるのである。

(角田郁雄)


【筆者プロフィール】
角田郁雄
北海道札幌市生まれ。父の影響を受け、オーディオに興味を持つ。セールスエンジニア的な仕事を経験したので、物の原理や技術を追求してしまうタイプ。オーディオブランドの音、背景にある技術、デザインの魅力を若い世代にも伝えたいと執筆活動を始める。






〜編集部より〜
今回、Blu MkIIとDAVEの組み合わせでお気に入りのCDがどんな音で鳴るのか気になって、CDを持ち込ませていただいてじっくり音楽を聴かせてもらったのだが、聴き慣れたCDにこんなにも音楽情報が入っていたのかと驚いた。真っ白なキャンパスに濃密な色彩で音楽が描き出されるようなBlu MkII+DAVEの音に、CDというメディアのポテンシャルをまだ一部しか味わってなかったのかと思い知らされた。CDの価値を再定義する意味でも、Blu MkIIは意義のある製品と感じた(編集部:小澤)


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