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【特別企画】編集部員による使用レポも

トップアスリートも認めたスポーツイヤホン。スカルキャンディー「XTFREE」を使ってみた

2016/12/29 野村ケンジ(ランニングレポ:編集部 小澤貴信)
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イヤーピースは2種類(各2サイズずつ)が同梱されているのだが、どちらも特徴的で興味深い。ひとつは前述のStickyGelsと呼ばれるタイプで、汗をかくほどにフィット感が増すという点は、まさにスポーツイヤホンのためのイヤーチップと言える。


同梱のイヤーピース。手前が「スティッキーゲル」、奥が「アンビエントイヤージェル」
もうひとつの「アンビエントイヤージェル」と呼ばれるもので、先端に3カ所のスリットが設けられており、これによって周囲の音も聞こえるようになっている。こういった細やかなユーザーへの配慮も、同社ならではの特徴といえるだろう。

実際の装着感を試してみると、その技術も頷けるなかなかのもの。自然な装着感なのだがフィット感が高く、本体が軽めにできていることも手伝って、激しく頭を振ってみても(激しくヘドバンしてメガネが吹っ飛んでも)、イヤホン自体がポロリとこぼれ落ちることはなかった。

音楽の本質をしっかりと伝える音作りにも好感

さて、肝心のサウンドはというと、スカルキャンディーらしいというべきか、中域がしっかりと前面に押し出された明瞭度の高い音だ。男性ヴォーカルも女性ヴォーカルも、いつもよりほんのちょっと近い距離で歌ってくれているかのような、ハキハキした歌声が楽しめる。


XTFREEは、激しい運動においても快適かつ強固な装着性を維持しつつ、メリハリの利いたサウンドを聴かせてくれる
様々な音源を聴いてみたが、例えばハードロック系は大の得意。レッドホットチリペッパーズを聴くと、ベースはほんのちょっとだけ膨らむ傾向を持ちつつも、バスドラムを含めて低域のフォーカスが高いため、グルーブのあるノリノリのサウンドが楽しめる。ヴォーカルは普段よりパワフルな歌い方に聞こえ、ギターの演奏も力強い。このあたりは、高域の抜けの良さが貢献している印象だ。

意外にも相性が良かったのがヴァイオリンだ。Frederieke Saeijs「Ysaye」を聴くと、弦の上を跳ねるように奏でてみたり、時に力強くボーイングしてみたりと、演奏している様子が手に取るように感じられる。音色にも艶があり、聴き心地が良い。

もちろん音質を高級イヤホンやワイヤードモデルと比べるわけにはいかないのだが、ユーザビリティの高さを確保しつつ、音楽の本質をしっかりと伝えてくれる音作りを行っている点は実にスカルキャンディーらしい製品だ。スポーツなどのアクティブなシーンで音楽を楽しみたい方には、その使い勝手の良さも含めて、大いに魅力的なイヤホンと言えるだろう。

(野村ケンジ)

編集部・小澤が実際に走ってXTFREEを試してみた

スカルキャンディー「XTFREE」を使って、音楽を聴きながら実際にランニングをしてみて、実際の着け心地やサウンドを試してみた。


編集部・小澤が実際に走ってXTFREEを試した
まず驚くのがその装着感だ。外観からするとイヤーピースに棒状のフィンがついているのだが、初めて見たときはこれでどうやって耳に固定できるのかと思った。しかし実際に装着してみると、柔軟なフィンが耳のかたちに沿ってしっかりとフィットし、頭を強く振ってもズレる気配はみじんもない。

装着した際の軽さにも感心した。軽いモデルほど、マイクやクリップのわずかな重さの偏りが気になったりするものだが、本機はそんな違和感もなく、装着バランスが良い。このあたりは、実際にトップアスリートからの意見を反映させて開発されたという所以なのだろう。

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