HOME > レビュー > iPhoneの容量不足に悩む音楽ファンに朗報!ラディウスの“ミュージック・ストレージ”を試す

<山本敦のAV進化論 第94回>

iPhoneの容量不足に悩む音楽ファンに朗報!ラディウスの“ミュージック・ストレージ”を試す

公開日 2016/06/13 17:03 山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

ラディウスが無料で提供するミュージックアプリ「NePLAYER Lite」をiPhoneにインストールしておき、Lightning端子に本機を装着するとアプリが自動でポップアップする。画面上部に「radius storage」の表示が出て認識されるので、アイコンを選択すればストレージの中味がフォルダ単位で並ぶ様子が見えるだろう。あとは再生したい楽曲をタップするだけだ。

本体をiOS機器に接続するとNePLAYERアプリが自動的にポップアップする

音楽再生は“ミュージック・ストレージ”を装着した状態で、iPhoneのイヤホンジャックにイヤホンやヘッドホンを装着して聞くか、あるいはAirPlayやBluetoothオーディオ機器を使うかたちになる。あるいはLiteではない「NePLAYER」でならネットワーク経由のハイレゾ再生もできる。

NePLAYERの画面。右上に青色のストレージアイコンが点灯する

ストレージ内の音楽はイヤホン端子にイヤホンやヘッドホンを接続して楽しむのが最もオーソドックスなスタイルだ

iPhoneの内蔵ストレージにも同じ楽曲を保存して聴き比べてみても、クオリティに変化はなくストレージからのファイル読み取りが非常に安定しているのが特徴だ。楽曲を選択する時の操作のレスポンスもスムーズで全く違和感がない。iTunesで扱えないFLAC形式の音楽ファイルもAL-LCS12/11と「NePLAYER」の組み合わせなら手軽だ。

「NePLAYER Lite」でも、必要に応じてハイレゾ再生機能をアプリ内課金でオプション購入すれば追加できる。そしてAL-LCS12/11本製品のユーザーは、本体をiPhoneに接続している状態ならハイレゾ再生機能が課金無しで使えるようになる。ただし、イヤホンジャック経由、またはAirPlayやBluetooth経由で音楽を聴く場合はダウンコンバートされる。

ストレージに保存した音楽ファイルをiPhone本体にコピー/移動したり、ファイル管理も行える。例えばAL-LCS12に入れて聴いていた楽曲の中で、特に気に入って何度も繰り返し聴きたくなった楽曲はiPhoneの空きストレージ容量が許す限り「NePLAYER」にコピーしておいた方が手早く聴けて便利だ。さらに不要なファイルの削除もアプリ上で管理できる。

ストレージ内音源ファイルのiPhoneへのコピー/移動、曲の削除もアプリから指定できる。反対にiPhone本体にある楽曲をストレージにコピー/移動することも可能だ

AL-LCS12/11の平均消費電力は約30mA。iPhone 6sで「NePLAYER」を使って、他のアプリをマルチタスクで動かさない状態であれば、約25時間の連続音楽再生ができる計算だ。AL-LCS12がiPhone本体のバッテリーを急激に使ってしまう心配はほぼなさそうだ。


■「NePLAYER」との連携やハンドリングのよさが特長

iPhoneで使えるLightning直結タイプのストレージメディアは他にも色々な製品が出ている。サンディスクが商品化するiXpandフラッシュメモリーは、音楽プレーヤーの機能も備える良きライバルだが、ラディウスの“ミュージック・ストレージ”AL-LCS12/11の最大の特徴は、やはりオリジナルアプリ「NePLAYER」シリーズとのスムーズで高機能な音楽再生連携を実現している点に尽きる。“音もの”のLightning直結アクセサリーとして立ち位置が明確だから、iPhoneのストレージ領域を有効活用しながら音楽を思う存分楽しみたユーザーも選びやすい。

でも、やはりサンディスクのiXpandのように、音楽ファイル以外にも写真や動画の管理・再生も楽しめれば使い勝手はもっとよくなるはずだ。その点は今後リリースを予定している無料のファイル管理アプリ「DATA-BOX」、ならびに4K動画も含めた動画・写真の編集・管理アプリ「NeMOVIE」で順次ニーズをカバーしていく予定だということなので期待して待ちたい。

ラディウスのAL-LSC12は本体の質量がたったの9g。本体とiPhoneの間がケーブルでぶらつくことになるが、そのぶん持ち歩く際に端子が傷つく心配は少し減り、筆者はより快適に使えるように感じた。

販売価格はオープンだが、32GBで15,000円前後、64GBで21,000円前後が想定されている。iPhone SEに限って言えば、16GBと64GBのモデル間の差額よりも高額になってしまうので、まずは64GBを選ぶべしということには変わりないが、旧来iPhone 5sの16GBモデルや、新しいiPad Proなどもストレージサイズの小さいモデルを選んでしまい、空き容量の有効活用に試行錯誤している方などにも有用なアイテムになるだろう。

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE