【特別企画】伸びる表現力、奥行き感と音像の張り出しが特徴
価格以上のサウンド。Zonotone“Granster”シリーズから待望のスピーカーケーブル第2弾が登場
公開日 2016/05/19 11:00
炭山アキラ
話題の新シリーズの弟モデル。
革新素材で進化した極限の高CP
ゾノトーンのブランドとしてのデビュー作は、Silver Meister AC-1001というインターコネクトだった。このMeisterシリーズは、次々とデビューする同社の上級シリーズに対して、同社のボトムラインを担うと共に、その軽やかでよく伸びるサウンド傾向と、冬の青空を思わせる抜けの良さと明るさは、まさに同社のアイデンティティといいたくなるものだった。いまも我が家でいくつかの製品が実動している。
2008年に発売された、Zonotoneブランドデビュー作のインターコネクトケーブル「Silver Meister AC-1001」
ゾノトーンというと、さまざまな芯線の素材を最適に配分する「独自の黄金比」によるサウンドを作り出すことで知られるが、その構成要素の中にPCOCC導体があった。ご存じの通り同導体は数年前に生産を終了してしまい、膨大な数のケーブルがモデルチェンジを余儀なくされたものだ。同社もその例に漏れず、順次製品の世代が更新されつつあるが、Meisterシリーズは新しいGransterシリーズへと置き換えが一段と進んでいる。
同社の前園 力代表（現社長）によると、新世代の開発を進めるに連れてクオリティそのものが上がっていき、「これは新しいシリーズにせざるを得ない」と決断されるに至ったとか。
もちろん同社の力代表と創業者の前園俊彦会長が有する“黄金の耳”と、開発を始めると思わず寝食を忘れる情熱の賜であることは間違いないが、この度、その黄金比の形成に加わった新しい導体素材による効果も見逃せないという。同社がPCOCCがなくなってすぐに見出したHiFC素材と、最近登場してまた同社が先鞭をつけたPCUHD導体である。
今般登場したGransterのSPケーブル第2弾となる6NSP-Granster 2200αは、6N銅と高純度OFC、そして前述の2導体を芯線へ配分、実験を繰り返すことでGransterを名乗るにふさわしい品位が得られたという。しかもひと足先に登場の4芯極太ケーブル6NSP-Granster7700α（7,000円/m）を単純に細くしたのではなく、音のバランスを考慮して新たな配分で導体設計されているのもゾノトーンらしいこだわりと言えよう。
6N・4種新ハイブリッド・2芯スピーカーケーブル／Zonotone「6NSP-Granster 2200α」￥1,700/1.0m切り売り（税抜）
高速で締まりの良い低域
クールで明るく帯域バランス良好
取材は音元出版試聴室で行った。ハイスピードかつ締まりの良い低域が、かなり低いレンジまで楽に伸びていることが分かる。中〜高域はまさにゾノトーン流で、クールに明るく、かつどこまでも伸びる表現力を聴かせてくれる。とてもこれは1,700円/mの切り売りケーブルのグレードではない。俊彦さんと力さんが、このケーブルにGransterを名乗らせようとされたお気持ちが、よく分かる表現だ。
今回は力さんが旧作の6NSP‐2200Meisterも持ってきてくれたので、聴き比べてみた。一聴して旧作の方が低域の量感がやや軽めで、今作の方が帯域バランスが良いことが分かる。音場の奥行き感と音像の張り出しも今作が明らかにワンランク上だ。HiFCが奥行きを、PCUHDが張り出しをもたらしているのではないかと推測する。入門者から中〜上級者まで幅広く薦められる素晴らしいケーブルだ。
※「PCUHD」は古河電気工業株式会社の登録商標です。
※「HiFC」は日立金属株式会社の登録商標です
Zonotone「6NSP-Granster 2200α」 ￥1,700／1.0m切り売り（税抜）
【SPEC】
●導体構成：超高純度6NCu、高機能純銅線HiFC、高純度無酸素銅線PCUHD、高純度無酸素銅OFC ●構造：高純度4素材ハイブリッドによる2芯マルチストランド・スパイラル仕上げ ●導体サイズ：2.0スケア×2 ●外部ジャケット：鮮やかなブルーに透明の外装。強固に締めて振動を与えぬ構造 ●絶縁体：高純度ポリエチレン ●シールド：アルミラップシールド ●介在：天然綿糸 ●外径：8.0mmφ ●推奨端子：LUG-5.5シリーズ（※端子は別売）
【協力／問い合わせ先】
（株）前園サウンドラボ http://www.zonotone.co.jp
※当記事は「季刊analog 51号」から転載しています
革新素材で進化した極限の高CP
ゾノトーンのブランドとしてのデビュー作は、Silver Meister AC-1001というインターコネクトだった。このMeisterシリーズは、次々とデビューする同社の上級シリーズに対して、同社のボトムラインを担うと共に、その軽やかでよく伸びるサウンド傾向と、冬の青空を思わせる抜けの良さと明るさは、まさに同社のアイデンティティといいたくなるものだった。いまも我が家でいくつかの製品が実動している。
2008年に発売された、Zonotoneブランドデビュー作のインターコネクトケーブル「Silver Meister AC-1001」
ゾノトーンというと、さまざまな芯線の素材を最適に配分する「独自の黄金比」によるサウンドを作り出すことで知られるが、その構成要素の中にPCOCC導体があった。ご存じの通り同導体は数年前に生産を終了してしまい、膨大な数のケーブルがモデルチェンジを余儀なくされたものだ。同社もその例に漏れず、順次製品の世代が更新されつつあるが、Meisterシリーズは新しいGransterシリーズへと置き換えが一段と進んでいる。
同社の前園 力代表（現社長）によると、新世代の開発を進めるに連れてクオリティそのものが上がっていき、「これは新しいシリーズにせざるを得ない」と決断されるに至ったとか。
もちろん同社の力代表と創業者の前園俊彦会長が有する“黄金の耳”と、開発を始めると思わず寝食を忘れる情熱の賜であることは間違いないが、この度、その黄金比の形成に加わった新しい導体素材による効果も見逃せないという。同社がPCOCCがなくなってすぐに見出したHiFC素材と、最近登場してまた同社が先鞭をつけたPCUHD導体である。
今般登場したGransterのSPケーブル第2弾となる6NSP-Granster 2200αは、6N銅と高純度OFC、そして前述の2導体を芯線へ配分、実験を繰り返すことでGransterを名乗るにふさわしい品位が得られたという。しかもひと足先に登場の4芯極太ケーブル6NSP-Granster7700α（7,000円/m）を単純に細くしたのではなく、音のバランスを考慮して新たな配分で導体設計されているのもゾノトーンらしいこだわりと言えよう。
6N・4種新ハイブリッド・2芯スピーカーケーブル／Zonotone「6NSP-Granster 2200α」￥1,700/1.0m切り売り（税抜）
高速で締まりの良い低域
クールで明るく帯域バランス良好
取材は音元出版試聴室で行った。ハイスピードかつ締まりの良い低域が、かなり低いレンジまで楽に伸びていることが分かる。中〜高域はまさにゾノトーン流で、クールに明るく、かつどこまでも伸びる表現力を聴かせてくれる。とてもこれは1,700円/mの切り売りケーブルのグレードではない。俊彦さんと力さんが、このケーブルにGransterを名乗らせようとされたお気持ちが、よく分かる表現だ。
今回は力さんが旧作の6NSP‐2200Meisterも持ってきてくれたので、聴き比べてみた。一聴して旧作の方が低域の量感がやや軽めで、今作の方が帯域バランスが良いことが分かる。音場の奥行き感と音像の張り出しも今作が明らかにワンランク上だ。HiFCが奥行きを、PCUHDが張り出しをもたらしているのではないかと推測する。入門者から中〜上級者まで幅広く薦められる素晴らしいケーブルだ。
※「PCUHD」は古河電気工業株式会社の登録商標です。
※「HiFC」は日立金属株式会社の登録商標です
Zonotone「6NSP-Granster 2200α」 ￥1,700／1.0m切り売り（税抜）
【SPEC】
●導体構成：超高純度6NCu、高機能純銅線HiFC、高純度無酸素銅線PCUHD、高純度無酸素銅OFC ●構造：高純度4素材ハイブリッドによる2芯マルチストランド・スパイラル仕上げ ●導体サイズ：2.0スケア×2 ●外部ジャケット：鮮やかなブルーに透明の外装。強固に締めて振動を与えぬ構造 ●絶縁体：高純度ポリエチレン ●シールド：アルミラップシールド ●介在：天然綿糸 ●外径：8.0mmφ ●推奨端子：LUG-5.5シリーズ（※端子は別売）
【協力／問い合わせ先】
（株）前園サウンドラボ http://www.zonotone.co.jp
※当記事は「季刊analog 51号」から転載しています
この記事をシェアする
