HOME > レビュー > iOS端末で聴くあらゆる音が高音質に!ラディウスのLightning直結イヤホン「HP-NHL11」レビュー

【特別企画】音楽もストリーミングも動画も!

iOS端末で聴くあらゆる音が高音質に!ラディウスのLightning直結イヤホン「HP-NHL11」レビュー

公開日 2016/04/27 10:00 山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

iOS端末で聴くあらゆる音を高音質で楽しめる

今回はiPad Pro 9.7インチとiPhone 5sに接続して音質を確認した。

はじめにNePLAYERでハイレゾの音源を聴いた。曲は土岐麻子のアルバム「Bittersweet」から、ミドルテンポのバラード『きみだった』。ミッドレンジがクリアで、歌声の起伏が細かなところまで浮き彫りになる。息づかいまで聞こえるほどの緻密な解像感だ。アコースティックギターの音の立体的なイメージにLightning経由のデジタル接続による恩恵が表れるようだ。きめの細かい余韻の切れ味にも通常のイヤホン端子経由で聴く音と差が表れる。演奏者の立ち位置が鮮明に見えてくる。

「NePLAYER Lite」は通常ハイレゾ再生機能の使用には課金が必要だが、HP-NHL11のユーザーであれば、本機を接続中は課金なしでハイレゾ再生機能が楽しめる

音質向上の効果は、ハイレゾ再生時だけではない。音楽ストリーミングサービスや、動画視聴時にもその恩恵にあずかれるのだ。ということでiPhoneをWi-Fiにつなぎ、音楽ストリーミングサービス「AWA」のアプリを起ち上げて、320kbpsの最高音質で楽曲を聴いてみた。

マドンナのライブアルバム「The Confessions Tour」から『Erotica』では、冒頭からオーディエンスの歓声にぐるっと周囲を包み込まれる臨場感を味わう。ライブ会場の生っぽい空気感が耳の奥を抜けて体に満ちていく。エレキベースのタイトなリズムは鍛え上げたアスリートの身体のようにしなやかだ。拍の頭を正確に刻んでくる歯切れのよいリズムもLightning接続だからこその醍醐味だ。ダイナミックなステージの空間表現もイヤホンの域を超えている。ボーカルの定位がきりっと明瞭になって、音楽がより力強くグルーヴする。元からイヤホンのチューニングが非常にバランスよく整っているためか、長く聴いていても疲れを感じなかった。

ノズルはやや斜めにスラントさせたデザインと「ディープマウントイヤーピース」の組み合わせにより、耳の奥の位置にとどまってしっかりとフィットする

動画コンテンツの視聴時にも、Lightning接続の恩恵が音楽再生同様に表れる。Netflixで見る『デアデビル』では、サラウンド効果音が頭の後方にぐるりと回りこむ。音のつながりや移動感がとても自然だし、効果音の粒立ちも際立つ。本作品で特に重要な役割を担うダイアローグの鮮度も高く、物語の舞台の緊張感が身に染みてくるようだ。銃撃戦や格闘シーンのリアリティに思わず手に汗握った。なお、リモコンによる再生停止操作は動画視聴時にもスムーズに使える。


原音のリアリティに迫るサウンド
イヤホン再生の根本的な体験向上を叶えてくれる


「HP-NHL11」は音に味付けを加えてむやみにコントラスト感を演出するのではなく、エッジを研ぎ澄ませながら原音のリアリティに迫ることができるイヤホンだ。どんな種類の音楽を聴いても、セパレーションが高く、音のエネルギーを素直に引き出せるパフォーマンスがプラスの効果をもたらしてくれた。ピュアな音楽リスニングのほかにも、iPhoneやiPadで楽しむ全てのサウンドに革新的な効果をもたらしてくれると思う。

次世代のiPhoneではイヤホンジャックがなくなるというウワサもある。現時点でその真相を確かめる術はないが、ラディウスがLightning直結のポータブルオーディオを積極的に取り組む姿勢は、iPhoneをはじめとするiOS端末によるイヤホン再生の根本的な体験向上を叶えてくれる、先見性の高いチャレンジだ。iPhoneユーザーならぜひ一度は聴いておくべきイヤホンサウンドではないだろうか。


(協力:ラディウス株式会社)

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: