USB-DACやヘッドホンアンプの音質もチェック

デノン初の“ミドルクラス”ネットワークプレーヤー「DNP-2500NE」をレビュー

山之内正

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2016年01月29日
フルデジタル・ヘッドホンアンプはヘッドホンの個性を忠実に引き出す

さて、ここまでの音質レビューはB&Wのスピーカーシステム「CM10 S2」で聴いた印象をまとめたものだが、最後に注目のヘッドホン再生について触れておこう。注目すべき最大の理由は、プリメインアンプ「PMA-50」やネットワークレシーバー「DRA-100」で高評価を得たデジタルアンプ「DDFA」を、ヘッドホンアンプ用にカスタマイズして搭載したこと。デジタル信号をダイレクトに入力するメリットに加え、ワイドレンジ&低歪のアンプ特性が再生音にどう反映されるのか、興味は尽きない。シュアの密閉型ヘッドホン「SRH1540」とオーディオクエストセミオープン型ヘッドホン「NightHawk」を用意し、4段階のダンピングファクター(DF)と、3段階のゲインを調整しながら聴いていく。

ヘッドホンアンプは、AudioQuest「NightHawk」とSHURE「SHR1540」の2機種を組み合わせてチェックした

再生音の第一印象は、ヘッドホンの個性を忠実に引き出すという点に尽きる。SRH1540は誇張のない素直な音調で声や楽器の音色を正確に描き分ける。NightHawkでは量感とソリッドな感触が両立し、音色はリッチで、声やギターには適度な潤いが乗る。クールなスタンスで高精度に音色を鳴らし分けるSRH1540、温度感の高いサウンドでテンションを上げるNightHawkという対照的な性格が浮かび上がるが、どちらも情報量やレンジ感には十分な余裕がある。アンプ側で余分な演出や強調をしないので、それぞれのヘッドホンの特徴がストレートに聴き取れるのだ。

ヘッドホンアンプのダンピングファクターはHigh(0.1Ω)、Upper Mid(33Ω)、Lower Mid(47Ω)、Low(100Ω)の4段階で切り替え可能

GAINはHigh、Mid、Lowの3段階で切り替え可能。ダンピングファクターとゲインの組みあわせで12通りのサウンドが選択できることになる

ゲインはどちらも「Mid」に設定した。DFは予想以上に音調が大きく変わるので、選択にはかなり迷ったが、最終的にはどちらも「Lower Mid」に落ち着いた。High側に変えると粒立ちが鮮明になる一方、音量を上げたときに刺激が強くなる。DDFAのニュートラルな音調を活かすには、DFを上げ過ぎない方が良いと感じた。ただし、SRH1540はソースによって2つのMidポジションを使い分けることをお薦めする。2dBステップのトーンコントロールと併用すると、大半のヘッドホンで好みの音調に追い込むことができるはずだ。



DNP-2500NEは、設計者の意図が明確に音に反映されたプレーヤー&DACである。DLNA再生では時間と空間の精度を上げて音楽の躍動感を引き出し、USB再生では余分な強調を加えず、録音ごとの特徴を忠実に再現する。アプローチは微妙に異なるが、目指す方向は確実に伝わってきた。高品位なヘッドホンアンプという付加価値も見逃せないが、まずはソース機器としての完成度の高さを高く評価したい。

(山之内 正)

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