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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第143回】あのFitEarがハイブリッド型に挑んだ! 最新カスタムIEM「Air」の魅力とは?

公開日 2016/01/22 11:12 高橋 敦
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■最後に装着感と遮音性について

ショートレッグシェルの装着感は、やはり従来の形状のそれとは少し違う。従来のFitEarはニュルッと入る感じだが、こちらはガシッと固定される感じがした。

しかしこれは「違う」というだけであって、どちらが良い悪いという話ではない。従来の方が合う方も、こちらの方が合う方も、どちらでも気にならない方もいるだろう。また例えばこのモデルが初カスタム!という人なら、「カスタムとはこういうものか」と普通に受け入れる気もする。

遮音性は従来型のFitEarと比べれば少し低いとは思う。しかしカスタムの中でも特にフィットに優れ遮音性の高い従来型FitEarを基準としてそれと比較すればという話であり、一般論的にはカスタムとして十分な遮音性は確保している。

さておまけ。FitEarといえば僕はFitEar「fitear」をとても気に入っているのだが、最近やっと、ユニバーサル型であるこれと僕の耳をぴったりとフィットさせてくれるイヤーピースに出会えた。こちらのAurisonics「SuperSeal」Lサイズだ。

体温で柔らかくなって耳にさらにフィットする系の素材

イヤーピースの開口部とノズルの開口部に注目

イヤーピースの開口部が広く浅いおかげでノズルの開口部をほとんど塞がない! このイヤホンの抜けやキレの大きな要因のひとつであろう、テーパー形状かつチタン削り出しなこのノズルの威力を、まさに全開にしてくれるイヤーピースだ。大きさや形の僕の耳とのフィットも良好で、低域の具合や遮音性も良好。

もちろんFitEarとの互換性を謳っている製品ではないので自己責任モードになるが、いまのところ例えば「イヤホンを外そうとしたら耳の中にイヤーピースだけ残ってしまった」みたいなことも起きておらず、僕は快適に利用できている。

おまけはさておき、今回は注目のハイブリッド構成CIEM、「FitEar Air」を紹介させていただいた。実績ある安心のFitEarではあるが、今回は前例のない挑戦的なモデルであるので、「今回はどうなんだろう?」とちょっと不安だった方も少なからずだろう。しかし実績ある安心のというバックボーンがあっての挑戦。その結果はさすがのものだった。

高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


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