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【特別企画】880/860/840を野村ケンジが比較試聴

ULTRASONEの最新ヘッドホン「Performance」レビュー 。“Edition”サウンドを手の届く価格で

公開日 2014/11/19 12:56 野村ケンジ
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「880」はEdition直系の煌びやかで抜けのよいサウンドが魅力

最後は、Performanceシリーズのトップモデル「880」だ。こちらは、イヤーカップ上側に、チタンカラーと表現すれば良いのだろうか、ほんのわずかにブラウンがかった上品なイメージのメッキ仕上げが施されている。そしてドライバーには、「Edition 8」「Edition 5」と同じ40mm口径のチタンプレイテッドドライバーを採用する。

「Performance 880」

一聴して、音のリアルさに驚く。Editionシリーズならではの特徴といえる、自然でリアルなサウンドキャラクターが、この「880」では存分に味わえるのだ。おかげで、女性ヴォーカルは血の通った、活き活きとした歌声を披露してくれるし、オーケストラなどを聴いても、弦楽器の音色がとてもリアルに感じられる。アコースティック楽器との相性は、抜群に良い。

Performance 880のイヤーカップ(左)とイヤーパッド(右)

低域はかなりの量感を確保しつつも、フォーカス感が高く、キレもよいため、演奏が一段の迫力を増している。フルオーケストラの壮大感については、Performanceシリーズのなかでもナンバーワンだろう。いっぽうで高域についてはEditionシリーズ直系と言える、煌びやかで抜けの鋭い音色傾向を持ち合わせており、金管楽器などは普段より幾分印象の増した演奏を聴かせてくれる。いや、Editionシリーズに対して音場の距離がほんの少し近い分、臨場感がとてつもなく高いため、かえってこちらの方が好み、という人がいるかもしれない。

Editionのサウンドをより手の届きやすい価格で実現させた

このように、ULTRASONEのブランニューモデル「Performanceシリーズ」は、Editionシリーズならではのサウンドキャラクターをしっかり受け継ぎつつも、ダイレクト感の増した、独自のサウンドキャラクターをアピールしてくれるモデルに仕上がっている。Editionシリーズは欲しいけれど価格が…と思っていた人には幸運以外の何物でもないシリーズであり、ULTRASONEならではのサウンドキャラクターや音質的なアドバンテージを気軽に楽しめる製品となるはず。そういった意味で、大いに注目したいシリーズだ。

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