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デノン「DA-10」モニターレポート:あんぷんさん「柔らかくて暖かみのある音で、様々な音楽ジャンルに対応できる“名脇役”」

公開日 2014/11/11 11:00 構成:ファイル・ウェブ編集部
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デノンのポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「DA-10」を、ファイル・ウェブの読者の皆様にお届けして、実際に試聴してもらった感想をレポートしていただいた。ファイル・ウェブ読者の皆様のリアルな声をお届けしていきたい。

柔らかくて暖かみのあるサウンドで
女性ボーカルは特に心地良い

あんぷんさん(40代・男性)

まずはDA-10を試聴した環境を説明します。ポータブルプレーヤーはSONY「NW-A856」「NW-S775」(残念ながらHiFiMAN「HM-901」は修理に出しており視聴できず)。イヤホンは1964earsのカスタムIEM「V8」と、シュアの「SE530」、ソニーの「MDR-EX650」を使いました。

DA-10と、今回試聴に使ったイヤホン&ポータブルプレーヤー

DA-10の筐体はそれなりに大きいですが、持ってみると見た目ほどの重さを感じません。携帯しての利用がメインだったので、利用時にはしっかりとカバンを選ばないと使いにくい場面もありましたが、付属ケースは使いやすいです。また、私はiPhoneを使わないので利用しませんでしたが、iDevice関連の接続端子やケーブルが充実しているので、iPhoneと組み合わせての利用は便利だと思いました。

利用環境によっては、光デジタル入力がないことに不満がある方もいるでしょうが、私個人として必要性は感じませんでした。ホームオーディオや一部の携帯プレイヤーと組み合わせることがなければ、問題はないでしょう。

そしてDA-10を聴いてみた印象ですが、全体的に柔らかくて聴きやすい、暖かみのある音で個人的にGood!ボリュームを上げてもバランスが崩れることがなく、ボリュームを下げてもしっかりと聴くことができました。音の柔らかさと共に広がり感も優れています。どちらかというと高域方向に再現が向いている感じですが、それだけにロックやポップスなどとの相性が良いと思いました。私が普段聴く音源もロックやポップスがほとんどですが、どの曲も暖かみのあるノリの良い雰囲気になり、特に女性ボーカルの中高音域はとても心地よく聴けました。また、低域がキツいような傾向のイヤホンと組み合わせると、キツく感じた部分がなめらかになり、とても聴きやすくなるのも印象に残りました。

DA-10をソニーWalkanと1964earsのカスタムIEM「V8」と組み合わせたところ

ちょっと残念に感じたのは、思っていたよりも大きいこと。実際に利用してみると、持ち出すのをおっくうに感じることもありました。ただ付属ケースは非常に使いやすかったので、もう少しサイズが小さくなればいつでも携帯できるのにと思いました。サウンド面では、曲によって本機の魅力である音の広がりがやや弱くなることや、柔らかく全体に聴きやすい一方で高域の音に少し色づきがあるように聴こえることもありました。

サイズは大きいものの、付属のケースは使いやすい

しかし、全体としてはサイズ感をのぞけばとても好感の持てるアイテムで、厚みのある柔らかな音が心地よく、リラックスして試聴できることが個人的に気に入りました。今回はロック、ポップスをメインに聴きましたが、ジャンルや組み合わせるヘッドホンを問わずに、全ての音源に柔軟に対応できる“名脇役”的なポタアンと言えるのではないでしょうか。

今回はアナログ入力を使って純粋にポータブルアンプとして試聴しましたが、ノートPCユーザーの方には、プラスαで良い音を楽しむのにぜひオススメしたいと思います。DENONのアンプと音色が似ているので、据置で考えれば邪魔にならず、小さなスペースでより良い音響空間を簡単手軽に構築できる利便性があり、外出時にも利用可能と、とても便利です。

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