HOME > レビュー > 進化を続けるソニーのハイレゾオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」。その魅力を改めて検証する

【特別企画】HDD内蔵ならではのメリットとは?

進化を続けるソニーのハイレゾオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」。その魅力を改めて検証する

公開日 2014/07/15 11:11 山本敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ソニー「HAP-Z1ES」は、本体のHDDに楽曲を取り込むという、独創的かつ画期的な手法を採用したハイレゾオーディオプレーヤーだ。この方法を採用したことにより、常時ネットワーク接続が必要になるオーディオプレーヤーと比べ、様々な面で快適な操作性を実現している。新しいハイレゾ再生のかたちを提案する本機の魅力を深く掘り下げてみよう。

ソニーのHDDオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」¥210,000(税抜)

アナログ出力はアンバランスとバランスを装備。外付けUSB-HDDを接続する端子も装備している

ネットワークプレーヤーより簡単・安心! HDD内蔵のメリットとは?

ホームネットワーク経由で音楽ファイルを再生するには、NASとよばれる、ネットワークに接続して使う外部ストレージを使う方法がこれまでは主流だった。NASから配信される音楽データをプレーヤーで受け、D/A変換し、再生するという流れだ。

だが、このNASを導入し、安定的に運用するためには、ある程度のネットワークやPCに関する知識が必要になる。このことがネックになって、ネットワークオーディオの導入をためらっている方も多いのではないだろうか。

機器の設置や設定を難しそうだと感じたり、あるいはせっかく環境が構築できたとしても、その都度サーバーを起ち上げたりなど、聴き始めるために必要な準備を煩わしいと感じるケースもあるだろう。また、ネットワークを介したオーディオ再生は宅内通信環境から影響を受けるため、通信が安定していない場合は音切れやノイズなどが発生する場合もある。これは音質を重視するオーディオファンにとって無視できないポイントだ。

ソニーのHAP-Z1ES(以下Z1ES)では、使用をはじめる段階でPCに保存されている音楽ファイルを内蔵HDDに取り込むので、別途NASなどのサーバーを設置する必要がない。いったんHDDにファイルを取り込んだあとはネットワーク接続を必要としない自己再生となるため、通常のオーディオプレーヤーを扱うのと同じ感覚で操作できる。本機のセットアップや操作の特長については、以下の動画を見て頂けたら一目瞭然だ。



Z1ESにはもう一つ、DSD再生に関するメリットがある。ネットワークオーディオプレーヤーは大抵の場合、DLNAをベースに音楽ファイルを再生するため、DLNAがサポートしていないDSD音源を再生できないものがほとんどだ。最近になってDSD配信を実現したNAS、またネットワーク経由でのDSD再生に対応したネットワークオーディオプレーヤーがいくつか登場しているが、まだまだ数は少ない。一方のZ1ESはファイル自体を取り込む方法のため、何の問題も無くDSDを再生できる。

次ページサクサク操作も「HDD内蔵」効果。ソフトの進化も見逃せない

1 2 3 4 5 6 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE