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海上忍が解説

オーディオファンに「OS X Lion」を勧める5つの理由

公開日 2011/07/22 12:33 海上 忍
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日本時間の7月20日夜に提供開始された「OS X Lion」。ご存知、Mac OS Xの最新バージョンであり、約2年ぶりに公開されるメジャーアップデートだ。日進月歩のデジタル分野において、2年といえばじゅうぶんな長さであり、OSとしての熟成度が期待されようというもの。しかし、オーディオファンには、OS Xが持つ"オーディオ向きな特徴"はそれほど知られていないかもしれない。

そこで今回、リリースされたばかりのOS X Lionの新機能を紹介しつつ、なぜOS Xなのか、どこが他のOSにないのかを解説する。Windowsユーザーのあなたも、本稿を読み終える頃に宗旨替えをしている…かもしれない。


■1. 「マルチタッチ」で直感的操作

なんといっても、Lionのウリは「マルチタッチ」。2008年以降、Appleはノート型機にマルチタッチトラックパッドを標準装備しているほか、デスクトップ向けの外付けトラックパッド「Magic Trackpad」と、マルチタッチ装置を備えたマウス「Magic Mouse」の提供を開始するなど、着々と環境を整えてきた。それもこれも、Lionでマルチタッチによる操作を標準化することが狙いだったのでは、と思わせるほどだ。

たとえば、アプリケーションの起動。特定位置にカーソルを移動する必要はなく、トラックパッド上で親指と人差し指・中指・薬指の4本でつまむようなジェスチャー(ピンチ)をすれば、デスクトップ全域を使うアプリケーションランチャーの「Launchpad」が起動する。インストール済のアプリケーションが多数ある場合には、指2本でトラックパッドを左右に撫でるジェスチャー(フリック)で、画面を切り替えることもできる。あとは、起動したいアプリケーションのアイコンをタップするだけだ。

iOS風のアプリケーションランチャー「Launchpad」。表示領域としてデスクトップ全体と、入力装置としてマルチタッチ対応デバイスを使用する

実行中のタスクや仮想デスクトップや総覧できる「Mission Control」。この新機能も、マルチタッチでの操作を前提にしている

ウインドウの管理やアプリケーションの切り替えに便利な新機能「Mission Control」も、マルチタッチでの操作を前提にしている。トラックパッドを指3本で上方へフリックすると起動し、現在起動中のアプリケーションを俯瞰できる。そこで利用したいアプリケーションのウインドウをクリックすれば、たちどころにそのアプリケーションへ処理(タスク)が切り替わる。同時にいくつアプリケーションを起動していても、整然としたデスクトップで作業を続行できるのだ。

各種の設定変更を行うツール「システム環境設定」に用意された「トラックパッド」ペインでは、トラックパッドで使えるジェスチャーを確認できる

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