上位機の構成を引き継いだSACDプレーヤー

ラックスマンのCD/SACDプレーヤー「D-05」を藤岡誠が聴く

藤岡誠
2010年08月10日

ラックスマンは各種アンプの開発に専念したこともあって、CD/SACDプレーヤーの製品化に出遅れた。デジタルプレーヤーがなかったわけではない。現行製品を見ても分かるが、ユニバーサル型のラインアップは充実したモノがある。

しかし高級オーディオ機器のブランドとしてCD/SACDプレーヤーがないのは、特に同社のアンプを愛用しているユーザーにとっては、釈然としないものがあるだろうと私は感じていた。「最適なドライブメカニズムがない」というのが当時の主たる理由であった。イージーに造るわけにはいかないという同社のプライドの表れだと理解している。

“突然”といっていいが、2008年12月にD-08というCD/SACDプレーヤーを発売した。「LxDTM」と名付けられた独自開発ドライブメカニズムと、ラックスマンらしさを漂わせるオーディオ回路を搭載。同社の高級アンプ群と性能やクオリティの面でも整合性を持ち、単品としての評価も高い。それ以来、同社は立て続けにD-06、本機D-05を製品化し、そのたびに低価格化を実現。まさに一気呵成にラインアップを構築した。

D-08

独自開発ドライブメカニズム「LxDTM」

さて、D-05はD-06の一部機能の省略や部品などの簡素化を図ってコストダウンに成功した製品。デジタル入力機能やXLRオーディオ端子の装備は上級型を踏襲している。

D-05

背面端子部の様子

音質は同社上級2機種の低域の迫力やダイナミックレンジの水準には達しないがバランスは良好で、中域周辺や高域方向に爽快感がある。微小レベルの再現性はこの価格水準を維持している。

【SPEC】
●対応ディスク:2チャンネルSACD、CD ●アナログ出力:アンバランス 1系統、バランス 1系統 ●デジタル出力 (44.1KHz、CD/CDレイヤーのみ) :同軸1系統、光1系統 ●デジタル入力 (32, 44.1, 48, 88.2, 96KHz対応):同軸 1系統、光2系統 ●周波数特性:CD:5Hz〜20KHz(-0.4dB)、SACD:5Hz〜50KHz(-3dB) ●全高調波歪率:0.0014%(CD時)、0.0017%(SACD/DSD時)、0.0007%(DIGITAL IN時) ●S/N比:124dB(CD時)、104dB(SACD時)、122dB(DIGITAL IN時) ●消費電力:20W(電気用品安全法)、1W(スタンバイ時) ●外形寸法:440W×133H×410Dmm ●質量:14.7Kg

<藤岡誠>
大学在学中からオーディオ専門誌への執筆をはじめ、40年を越える執筆歴を持つ大ベテラン。低周波から高周波まで、管球アンプからデジタルまで、まさに博覧強記。海外のオーディオショーに毎年足を運び、最新情報をいち早く集めるオーディオ界の「百科事典」的存在である。歯に衣を着せず、見識あふれる評論に多くの支持者を得ている。各種の蘭の他、山野草の栽培も長年に亘る。

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