YouTube、子供の利用保護強化など2026年の方針を公開。AI生成コンテンツにも言及
YouTubeのCEO、ニール・モーハン氏は1月22日付で「YOUTUBE CEO からのレター:2026年の展望」を公開し、2026年に向けた同社の注力領域を明らかにした。レターでは、創造性とテクノロジーの融合が進む中で、YouTubeが「文化の中心地」であり続けるために、クリエイターの成長を支える規模・コミュニティ・技術投資を強化していく方針を示している。

モーハン氏が掲げたのは「エンターテイメントの革新」「若年層の視聴者にとって最適な場所を築く」「クリエイター エコノミーの活性化」「創造性を高め、保護する」という4点。
まず「エンターテイメントの革新」では、クリエイターが“新しいスター”であり“新しい制作スタジオ”であると位置づけ、長尺、ショート、ミュージックビデオ、ライブ、ポッドキャストなど幅広いフォーマットを「あらゆる画面」で届ける強みを改めて強調した。
YouTubeショートについては1日平均2,000億回再生という状況にあるとのことで、2026年は画像投稿など異なるフォーマットをフィードに直接導入して多様性を広げるとしている。
またNielsenの調査として、YouTubeが米国のストリーミング視聴時間で3年連続1位だったことにも触れ、「YouTubeは新しいテレビになっている」と記した。
加えて、アメリカで展開しているYouTube TVについて、カスタマイズ可能なマルチビュー機能や、スポーツ/エンタメ/ニュースなどに特化した10種類以上の新プランをリリースするとしている。
次に、「若年層の視聴者にとって最適な場所を築く」点については、YouTubeが学びやつながりの場として利用が進んでいると紹介。Kantarによる調査では「米国の18〜27歳の93%がYouTubeは新しいスキル学習に役立つ」と回答し、Oxford Economicsの調査では「YouTubeを利用する米国の教師の79%が生徒の学習に役立つ」と回答したという。
一方で、保護者が管理できる仕組みの強化すると案内。保護者による管理機能を強化し、簡素化するためのアップデートを先日発表しているが、これに加えて、子どものショート視聴時間を管理できる機能(タイマーをゼロに設定可能)を近日中に導入するとした。
三つ目の「クリエイター エコノミーの活性化」では、収益化手段の拡大に注力する。過去4年間でYouTubeがクリエイター/アーティスト/メディア企業に支払った金額は1000億ドル超とし、2024年には米国GDPに550億ドル貢献、49万人以上のフルタイム相当雇用を創出したとアピールしている。
この点については、ショッピング、ブランド案件、Super Chatなどの視聴者ファンディング機能(ジュエル/ギフト等)への投資を今後も継続し、ブランドとクリエイターをつなぐ仕組みとして「クリエイター パートナーシップ ハブ」も推進するとのこと。
加えて、ショートにブランドサイトへのリンクを追加する機能や、契約終了後に動画内のPR部分を差し替える機能など、バックカタログを収益化するための新機能にも言及している。
四つ目の「創造性を高め、保護する」では、AIをYouTubeがどう捉えているかに言及。Content ID基盤の強化や、肖像が生成AIコンテンツに使用されることを管理する新ツールの提供、さらには「NO FAKES Act」など法整備を支持することなどで、いわゆるディープフェイクに対策し、AI の透明性と保護を高めていくとした。
また、いわゆる“AIスロップ”(AIで生成された低品質なコンテンツ)への対策としては、既存のスパム/クリックベイト対策システムを活用し、低品質で反復的なコンテンツの抑制を図るとのこと。
そのほか、Askツールを昨年12月だけで2000万人以上が利用したことなど、視聴体験の改善を図っていることにも言及。自動吹替動画は1日平均600万人以上が10分以上視聴する状況だという。
そしてレターの結びでは、5年後・10年後に重要になるクリエイターは「まだ誰も名前を聞いたことのない、今日チャンネルを始めたばかりの人かもしれない」と述べ、次世代に向けての取り組み強化の姿勢を強調している。



