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サントリー、2009年の酒類事業方針を説明

2009/01/09 季刊・analog編集部
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くつろげるアナログ感覚の大人の趣味の雑誌『季刊・analog』では、ウイスキーをはじめとしてお酒の記事も取り扱っている。この1月8日にサントリー(株)が、2009年の酒類事業方針を、東京国際フォーラムにて発表した。


方針発表会場におけるサントリー(株)代表取締役社長・佐治信忠氏(中央)、専務取締役 酒類カンパニー社長・内藤俊一氏(左)、常務取締役 ビール事業部長・相場康則氏(右)
2008年のサントリーの酒類事業は、前年比約103%と伸びを示し、増収利益となることになった。その大きな要因に、ビール事業の大きな伸びがある。08年のビール市場の総市場(ビール・発泡酒・新ジャンル)は、前年を3%程度下回ったと推定される中、同社の販売数量は対前年比109%と大幅に伸張し、中でもプレミアム戦略の核となる『ザ・プレミアム・モルツ』が対前年比121%と推移、また新ジャンルの『金麦』が当初の計画を大幅に上回り、販売数の対前年比2.3倍というビッグブランドに成長。『ジョッキ生』などと合わせて新ジャンルは対前年比129%となり、サントリーがビール事業をスタートして以来、初の黒字となる予定という。

佐治信忠社長は「景気の冷え込みと原材料の高騰により、これまでにない厳しい状態が続いているなか、『ザ・プレミアム・モルツ』と『金麦』が好評を博し、ビール事業は初めて黒字となるめどとなった。また、ウイスキー関連はプレミアム商品である『山崎』『白州』が引き続き好調であると共に、『角ハイボール』という訴求が成功し、酒類事業部は増収増益となる見込みとなっている。今年はサントリー創業110年の節目の年にあたり、酒類事業の持続的な成長が必要となり、その位置付けは大きい。環境はさらに厳しくなるが、サントリーのDNAである“やってみなはれ”の精神で、さらなる発展を続けたい。ピンチの時こそチャンスをつかめると、考えている」と語った。

2009年のビール市場は前年を若干割り込むと推定されるが、サントリーは伸長が予測されるプレミアムビール市場および新ジャンルにおいて、『ザ・プレミアム・モルツ』『金麦』を軸に積極的なマーケティング活動を行い、さらに“充実のコクと後味のキレ”を極めた新ジャンルの商品『ザ・ストレート』を4月から投入することでさらなる需要を獲得し、ビール事業計の販売数量で対前年比105%を目指す。

また、analog誌で取り上げているウイスキー分野は、ウイスキーのリーディングカンパニーとして、ウイスキーの新たな需要創出とウイスキーファンのさらなる獲得を目指す。その中でも、昨年来積極的に訴求し大きな支持を受けた、ウイスキーを気軽においしく、また日常の食中酒として楽しめる飲み方『角ハイボール』の、徹底した働きかけにより新規ユーザーの拡大を図るともに、シングルモルトウイスキー『山崎』『白州』『ザ・マッカラン』や、ウイスキーの最高峰『響』、またスコッチを代表するブレンデッドウイスキー『バランタイン』を中心に、ブランドの付加価値を訴求する活動を引き続き展開。特に、25周年を迎える『山崎』については、様々な販売促進活動や情報発信を強化するとともに、日本を代表するシングルモルトとして、日本から世界へ、グローバルなマーケティング活動に注力するという。

なお、サントリー(株)はこの4月に純粋持株会社制に移行する。ますます激化すると予想される酒類市場において、スピーディかつ柔軟な意思決定ができる体制となり、このような厳しい環境の中にも、魅力ある商品を創出していくという。積極的な姿勢を常に持つサントリーの今後の展開に大いに期待したい。

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