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ガジェットAIでの出遅れとファーウェイの復活がどう響くのか

iPhone、全世界市場シェアで首位陥落。9.6%減でサムスンが再びトップに

Gadget Gate
公開日 2024/04/16 15:31 多根清史
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全世界のスマートフォン市場全体が成長を続けているなか、アップルが大きな落ち込みを見せつつ、サムスンが市場シェアの首位を奪還したとの調査結果が発表された。

市場調査会社IDCは、2024年第1四半期における全世界スマートフォン出荷台数は、前年同期比7.8%増の2億8,940万台。その中でiPhoneの世界市場シェアは前年同期比で9.6%減少したとの推定データを公表している。

かたやサムスンの出荷台数も0.7%減少しているものの、首位に返り咲いた。2位がアップル、以下がXiaomi、Transsion、OPPOといった中国勢が続いている。

これに先立つ数年は、スマートフォン市場は新型コロナ禍により大きく後退していた。今なお多くの市場でマクロ経済的な課題が残っているため、業界が完全に立ち直ったわけではないが、これで出荷台数は3四半期連続で増加し「回復が順調に進んでいることを示す強い指標になった」と分析している。

ともに市場シェアを減らしたアップルとサムスンだが、IDCは両社ともハイエンド市場での地位を守り抜くと予想。その一方で中国ではファーウェイが復活し、上記の3社やVivoの成長も目覚ましいため、アップルとサムスンとも拡大と多様化を模索する可能性が高いとのこと。

そうしてトップ企業がシェアを拡大する可能性が高いこともあり、小規模ブランドは舵取りに苦戦するとの予想である。

IDCの予想は非常に楽観的だが、iPhoneの出荷台数は、昨年第1四半期の5540万台から今年同期には5010万台に大きく減らしている。アップルにとって巨大市場の1つである中国で、ファーウェイが昨年秋に久々の高性能スマホ「Mate 60」シリーズを投入したことで、iPhone販売が打撃を受けているとの調査結果も出ていた。

また、次期「iPhone」シリーズは生成AI機能を搭載すると見られている。だが、ごく限定的なものに過ぎず、ハードウェアも前世代とかわり映えしないため販売が苦戦するとのアナリスト予想もある。

フラグシップiPhoneの販売が本格的に盛り返すのは、2nmチップを搭載し、NPU(Neural Processing Unit)やRAMを増やした「iPhone 17」以降との見方もある。それまでアップルがどう凌ぐのか、あるいはiPhone 16シリーズが予想を裏切り買い替えブームを呼び起こすのか、注視したいところだ。

Source: IDC
via: 9to5Mac

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